110分〜119分

コメディ

ラブ・イン・ザ・ビッグシティ (2024年) 118分【ネタバレ・考察】心に刺さるシーンはあるものの、ポップで心温まる、暗くならないエンタメ・マイノリティ映画。全体的に笑って、部分的に泣いた。

ネタバレ無し感想予告編の時点から期待しまくっていた作品だったのですが、個人的には最高でした。ところどころ、"そんな奴いるかよ"っていうドラマティックな展開やよく見るような展開はありましたが、なんかこの映画の世界観ならそんなご都合展開も許せてしまいます。配信に降りてきたら確実にBGM映画候補です。とりあえず何か流しておこうという時に再生してしまうと思います。心が少し軽くなるというか、明るい気持ちになる作品でした。全体的に笑えます。何ヶ所かは泣けます。久々に映画で泣きました。テンポはかなり見やすいのですが、個性的で、気がついたら没入してました。泣いたり笑ったり忙しかった。マイノリティ映画にピンとこない人にはオススメしません。感情移入もできないと思います。基本情報대도시의 사랑법/Love in the Big Cityラブ・イン・ザ・ビッグシティ2024年 118分キャッチコピー『人生はありのままの君でいい。”普通に馴染めない”ふたりが見つけた、最強の関係。』製作国 : 韓国日本公開 : 2025年6月13日カナダ:2024年9月13日韓国:2024年10月1日興行収入 : 630万ドルジ...
B級ホラー

異端者の家 (2024年) 111分【ネタバレ・考察】予告編の大失敗?日本で売るのが難しそうな映画、苦肉のマーケティング。想像していた内容とは違い、だいぶB級な作品だった。宗教映画なんだから炎上なんか回避すんなよ!殺害予告が出て上映禁止になってナンボだろ!

ネタバレ無し感想宗教的な話とは聞いていたものの、B級ホラーでした。もっと崇高で難しい内容なのかと思ったらなんも知らない人でも観れる仕組みだし、B級ホラー展開だしで完全に肩透かしを喰らいました。笑あと想像していた宗教系ホラーとは全然違うベクトルの話だったので意外です。ヒュー・グラントの一万馬力ヒューグラントはめちゃくちゃかっこいいです。顔面ドアップのシーンが多いので、グラントファンは大興奮だと思います。私は本作でグラントに目覚めました。ノッティングヒルのグラントより異端者グラントの方が好きです。かちょいい。グラントの演技力でなんとか耐えてる印象の作品でした。こういう俳優の魅力で観ていて退屈しない映画ってありますよね。予告編に騙されるな予告編から想像してた内容と違う!笑そしてあらすじ読んで思ってた内容と違う!笑宗教を全面に出さない宣伝この映画の予告編を観ると、異端者の家に何かカラクリがあって出られないという印象を受けますが、この映画は思いっきり宗教映画です。たぶん日本では宗教が身近じゃないので家の方を全面に出したのだと思います。確かに、宗教に興味がない人は退屈で退屈で仕方がないと思います。...
ドラマ

リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界 (2023年) 116分【ネタバレ・考察】一流モデルが何故戦場カメラマンになったのか。とにかく逞しい1人の女性について描かれた名作。身をすり減らしながらも決して立ち止まらない。まるでヒーロー映画のようだった。

ネタバレ無し感想映画としてのクオリティが非常に高く、社会的意義も感じる素晴らしい作品でした。 重い内容ですが、リー・ミラーの勇ましさのお陰でそこまで心が沈まずに観ていられました。逞し過ぎて笑えてきてしまうところもありました。命知らず過ぎて好きです。セリフは少なめで表情で語るシーンが多く、惹き込まれます。本作はリー・ミラーの人生のごくごく一部を切り取ってダイジェストにしたかのような印象でした。圧倒的な説得力もっとじっくり描いて欲しいと思いました。かなり物語は駆け足のため、映画では尺が足りないと感じました。しかし、ケイト・ウィンスレットの演技力が凄過ぎて、リー・ミラーの存在に説得力が凄まじいです。どれほど演じる人物への解像度が高いんだ。とにかく演技が素晴らしかったです。そして最適人じゃないでしょうか。ケイト・ウィンスレットの他にこの役は務まらないと思うほど的役でした。この限られた映画の尺で可能な限りリー・ミラーを表現していたと思います。事前情報はあった方がいい映画パワフルなケイト・ウィンスレットの演技に魅了されますが、物語は駆け足に進んでいく印象だったので、ところどころ置いてけぼりになりか...
アクション

ベテラン 凶悪犯罪捜査班 (2024年) 118分【ネタバレ・考察】人硬い!人硬い!追いかけっこ長い!個性的な映像とコミカルで軽快なテンポ感。不要な部分はバッサリ切り捨てた、勢いが良いハードボイルド・ツッコミ待ちアクション映画。個人的には大好きなエンディング。

ネタバレ無し感想アクションシーンをふんだんに観せてくれるのですが、 ここまでくどいと笑うよwww韓国映画なので、銃撃戦とかありません。そのため肉弾戦のアクションシーンなのですが、長いwwまだやんの?ってくらいやるのでもう笑えてきますwww人硬いwww撃っても撃っても死なないバイオ初期のゾンビを思い出しましたwww硬いww人硬いwwwそれでも韓国映画はさすがで、"俺たちが生きている現実"の要素を入れつつ、自由に映像で遊んでる印象でした。ツッコミ所は多いのですが、もうここまで勢いがいいとツッコむ暇もなく観終わりましたww第1作目を観ていなくても大丈夫第1作目を観ている方がより楽しめると思いますが、観なくても十分楽しめました。私は第1作目を観ていなかったのですが支障なく楽しめました。コミカルで軽快予告編やパッケージからして、結構シリアスでハードボイルドな作品を想像してしまいましたが、思ってるよりコミカルでポップです。暴力シーンはあるものの、そこまでハードなグロもないので気軽に観られる映画だと思います。社会派なシーンもありますが、そこまで深掘りしないので物語も重過ぎず、後腐れない作品です。魅力...
コメディ

パリピ孔明 THE MOVIE (2025年) 117分【ネタバレ・考察】完全なファンムービー。原作か出演するアーティストのファンが楽しむための映画。ターゲット層の年齢は恐らく低め。

ネタバレ無し感想金かかってんねぇ。笑この映画、金かかってんねぇ。笑どこまで本気なのかは分かりませんが、1週間後には内容忘れてると思います。それぐらい内容は小学生でも理解できる程度。しかし、いろいろ端折ってるので映画単体で物語が成立してるかというと成立してません。多分、"それくらいは各自で予習しておいて。俺たちライブシーン長めに写したいから"ということなんだと思いました。原作全く知らない私は全然面白くなかったです。ライブシーンも微妙で、恐らくワザとなところもあると思います。しかしなんにも知らない私でも爆笑できるところが3回くらいありました。自腹では観ないかも。映画館で観れてよかったです。自宅の配信なら途中で寝てた可能性があります。基本情報Ya Boy Kongming! THE MOVIEパリピ孔明 THE MOVIE2025年 117分キャッチコピー『天才軍師’・諸葛孔明、史上最大の音楽バトルフェスに挑むー!』製作国 : 日本日本公開 : 2025年4月25日ジャンル:コメディあらすじ三国時代の天才軍師・諸葛孔明がなぜか現代の渋谷に転生。 アマチュアシンガー月見英子の歌声に心奪われた孔...
クライム

ガール・ウィズ・ニードル (2024年) 115分【ネタバレ・考察】主人公は人類最弱者”赤子”。ショッキングな形で問う社会福祉の重要性。戦争が引き起こす底抜けの地獄。

ネタバレ無し感想常軌を逸したホラー映画はなぜかいつも幸福度ランキング上位国で産まれる謎。 本作はスウェーデン出身で、ポーランドで映画製作を学んだマグヌス・フォン・ホーン監督によるデンマーク映画です。この映画、やば過ぎる。実話ベースじゃなかったら上映禁止になってたんじゃないかというぐらいやばい内容です。胸糞映画を作ってやろうと思っている人なら誰しも1番最初に思いつくと思うのですが、誰もこの一線を越えようとは思わないポイントです。倫理的に今までどの映画も踏み越えられなかった一線を、本作は実話ベースであるという点を盾に踏み越えてます。映像美映像はグロくないどころか、映像は非常に美しいです。音もかなり効果的に使われており、緊張感がずっと続きます。個人的にこの緊張感の演出は直近でみた教皇選挙に近かったです。張り詰めています。ひと呼吸おかせてくれません。ずっと休ませてくれません。教皇選挙とガール・ウィズ・ニードルを連続で観たら、凝ってない肩が凝ると思います。事前情報はいらない実話ベースですが、事前情報を一切見ずに観た方がショッキングで良いと思います。個人的には本作は事前情報なしで観るのがベストかな...
ドラマ

花まんま (2025年) 118分【ネタバレ・考察】今、デートで行くならこの映画。演技良き、脚本良き、テンポ良き、エンタメ性良き、全てにおいてハイクオリティだけど個人的には全く刺さらなかった邦画。

ネタバレ無し感想多分大多数の人には刺さる本作は家族愛についてのお話でした。個人的なバックグラウンドが理由でこの作品には感情移入できる人物がいませんでした。理由は下記の通りです。家族や兄弟がおらず家庭をあまり経験していない。スピリチュアル・アンチ。血の繋がりに固執していない。個の話にそんなに熱を持てない私の感覚はマイノリティだと思うので、これから鑑賞しようか迷っている方の判断材料にはならないかも知れません。同じような感覚の方にはあまりオススメしないかもしれません。そんな私でも高評価せざるを得ない俳優の演技、脚本、映像、キャラクター造形、独自性、テンポ感、エンタメ性、独自の世界観など、様々な点において、ハイクオリティな作品だったと思います。予告編を観る限りでは"邦画によくある感動ポルノ"と勘違いしてしまってましたが、それぞれの人物描写に不自然感も無く、突拍子もない展開もないのですんなりと物語が入ってきます。使い捨てのキャラクターがいないのも好印象です。それぞれがきちんと重要な役割与えられています。全体的にクオリティが高い作品でした。基本情報PETALS AND MEMORIES花まんま20...
ドラマ

まる (2024年) 117分【ネタバレ・考察】ずっとダラダラしている映画。面白くなりそうなのに、何故かいちいち退屈でクサイ描写。見どころがない。穏やかすぎるジョーカー。クリエイターは共感できるところが多いのかも。

ネタバレ無し感想とにかくテンポが悪いです。台詞が安っぽいです。キャラクターにも展開にも全くリアリティがないのですが、エンタメしてません。リアリティがないならアッと驚く映像が見たいです。見どころがありません。一応テーマ性があり、個人的には好みなタイプのラストと展開のはずなのですが、あまりにも映像も脚本も退屈だったのでとにかく時間が長く感じました。前半は「いつ面白くなるんだろう」後半は「いつ終わるんだろう」と思っていました。配信で観ていたのですが、途中で限界が来たので家事をやりながら観ていました。この監督の作風なのでしょうか?まったり、ゆるふわ、穏便系なのでしょうか?個人的には全く良さがわからない映画でした。展開は好き円で始まってこの映画も円のように終わります。資本主義社会、搾取し、搾取される社会を割と主人公と同じような、主張の無いテンション感で描くところも好きでした。「なんか社会ってこんな感じっぽいね」みたいなトーンです。アーティストが置かれている現状をきちんと描いていたと思います。このトーンも、展開も好きなのですが、とにかくつまらなかったです。全体的につまらない映像的な面白さも、会話の...
コメディ

終わりの鳥 (2023年) 110分【ネタバレ・考察】ポスターの印象とは違い、ダメな母親の成長物語。A24に苦手意識ある人でも観やすいかも。ファンタジーなのに現実的で、悲しいのに解放的な、死の必然性についてリアルにコミカルに描いた不思議な空気感の作品。

ネタバレ無し感想ポスターデザインがめちゃくちゃ良いですよね。 このカラフルなデザイン。フライヤーを飾りたいほどです。しかし、本作の映像の色彩などの世界観は案外現実的です。予告編を観た段階ではA24らしい映画(飲み込みずらい映画)なのかなと思って気構えて観に行ったのですが、思ってたより観やすい作品でした。A24らしさを期待したらガッカリするかもしれませんが、A24に苦手意識がある人は観やすいかもしれません。個人的には退屈ではないのですが、画面があまり変わり映えしないのでまったりしてました。映画館で観るならポップコーンあった方が良かったかもですね。死についての話ですが、コメディトーンの作品なので観た後そんなに引き摺らないです。イギリスのコメディが好きな人は好きかもしれません。映画館で観たのですが笑い声がちらほらと聞こえていました。母娘が死に直面するという内容ですが、綺麗事にも頼らず、感動ポルノに着地せず、個人的には好きなタイプのラストでした。基本情報Tuesday終わりの鳥2023年 110分キャッチコピー『"お迎え"に参りました』製作国 : アメリカ/イギリス日本公開 : 2025年4月...
オカルト/超自然ホラー映画

イノセンツ (2021年) 118分【ネタバレ・考察】ずっと不穏。変なゾワゾワがずっと続くジュブナイル・ホラー映画。個人的には姉妹愛エンド。

ネタバレ無し感想個人的にはずっと不穏な感じがし続けるタイプのホラー映画でした。 しかし立ち向かっていく姿がかっこ良く、鑑賞後感はよかったです。観客の想像に委ねるような表現が多いので人によってだいぶ感想が変わりそうです。日本の漫画「童夢」が元ネタということらしいのですが、原作を読んでいたらまた感想が変わりそうです。個人的には見方があまりよくわからず、腑に落ちないところもある作品でした。イノセンツもラムも裏に何か感じさせておいてそれを明確にさせてくれないので消化不良感が残ります。余白が多い作品ということなんでしょうが、全て台詞で説明する作品ばかり作っている日本に生まれ育ち、アメリカ映画に毒されている身からするとなんかイマイチ腑に落ちないところはありました。あるいは童心を失ってしまっているから察せないのかもしれません。純粋が故の残虐性が怖いという人には最適なホラーかもしれません。基本情報De uskyldige/The Innocentsイノセンツ2021年 118分キャッチコピー『大人には、秘密。』製作国 : ノルウェー/ スウェーデン/フランス日本公開 : 2023年7月28日スウェーデ...