アクション

新幹線大爆破 (2025年) 134分【ネタバレ・考察】配信映画なのにゴリゴリの劇場向きの映画だった。映像と音の迫力が強過ぎて鉄オタじゃない私も楽しめた。俳優の演技が最高だったのものの、個人的には過剰でくどかった演出と脚本。

ネタバレ無し感想この映画、なんで上映しないんでしょうか? 世界最速試写会に参加させていただきましたが、めちゃくちゃ映画館で観てて楽しい作品でした。エンドロールでとんでもない数の会社が出てきたので大人の事情なのでしょうか。考えもつかない、新幹線ならではの展開はあるものの、映画観てきている人なら先が予想できてしまう内容な気がします。シン・ゴジラが好きで、ゴジラ-1.0がそこそこ嫌いで、シン・ウルトラマンが嫌いだった私にはそんなに刺さりませんでした。本作はエンタメ100%です。リアリティよりもエンタメに振り切っています。そういう作品が好きな方はもってこいの大作だと思います。新幹線のシーンが多いですが、全く乗り物に興味がない私でも退屈しなかったので新幹線がめちゃくちゃ魅力的に撮れていると思います。鉄ヲタの方や乗り物好きの方もめちゃくちゃ楽しめるんではないでしょうか。製作費いくらかかったんだろう。とんでもない迫力のある映像が続きます。内容はテレビドラマのような印象で、個人的にはそんなにでした。映像のクオリティはどう考えても劇場クオリティですが、内容的にはNetflixで家族で楽しくみるのにいいと...
ドラマ

HERE 時を越えて (2025年) 104分【ネタバレ・考察】主人公は土地。映像技術もアングルも編集も挑戦的。1つのアングルでアメリカを描く。各国版も観たくなる革新的なフォーマットの発明。少し感じるクリストファー・ノーラン風味。

ネタバレ無し感想この映画、一つのアングルで氷河期から現代までを駆け足で描いていきます。主軸となるのはとある家族の話ですが、思っているより登場人物多かったです。1つのアングルってだけなら退屈になりそうですが、クリストファー・ノーランみたいな時間軸を前後させる編集になっているので案外退屈しません。しかし、その分、メインとなる家族以外の全貌を把握できません。そしてフォレスト・ガンプの製作陣が再結集と宣伝文句で散々言われていました。確かにアメリカの歴史を描いており、フォレスト・ガンプ感は感じました。メインとなる家族は普遍的なアメリカの家庭です。案外穏やかで、極度にドラマティックな展開はありません。また、アングルも固定なので映像の動きもありません。その分、退屈させないように工夫はしており、ショート動画やTikTokを見ているかのようなテンポ感で物語がパラパラ変わりつつ進んでいきます。個人的にはその点も面白く、内容も地に足がついている印象で好きだったのですが、人によっては単調で退屈かもしれません。アメリカの歴史について関心がないorあまり知らない人からすると、人物ドラマにどれだけ感情移入できるかが...
ドキュメンタリー

バースデイ・パーティ/天国の暴動 (2023年) 98分【ネタバレ・考察】ただのジャンキーなバンドのオナニーを観せられているような映画だった。普通過ぎてつまらないパンクバンドの軌跡。不快な音楽を作り続けたバンドの不快でしかない映画。

ネタバレ無し感想試写会にご招待いただいたため、非常に気まずいのですが個人的には酷評サイドです。ちょっと、というかだいぶ退屈でした。見る前の印象はパンクでしたが、実際の内容はすごく大人しい映画です。そもそもこのバンドは不快な音楽を追求していた物凄く変なバンドです。その目的の通り、ずっと不快です。元々このバンドのファンの方は楽しいと思います。または類似する音楽ジャンルを聴いていた方も楽しいかもしれません。もし下記の音楽を聴いて、興味を持った方にはオススメです。また、お酒を飲みながら観るとジャンキー感を味わえて楽しいかもしれません。お酒に合うと思います。でもこの映画は流行れないそもそもそんなに有名なバンドではありません。AmazonでCDも売ってません。バンドのことも知らない、音楽のことも知らないなら、泥酔して、画面の中のメンバーと一緒にラリって観るのが楽しいと思います。ただ問題は、映画館で観る場合は酒を自由に買えないし、トイレが近くなったら困るしっていうのでそんなに酒を飲めません。じゃあ配信で観るとしたら、音の問題があります。本作は音響が良いところで観ないと画面に飲み込まれないと思うのでお...
ドラマ

花まんま (2025年) 118分【ネタバレ・考察】今、デートで行くならこの映画。演技良き、脚本良き、テンポ良き、エンタメ性良き、全てにおいてハイクオリティだけど個人的には全く刺さらなかった邦画。

ネタバレ無し感想多分大多数の人には刺さる本作は家族愛についてのお話でした。個人的なバックグラウンドが理由でこの作品には感情移入できる人物がいませんでした。理由は下記の通りです。家族や兄弟がおらず家庭をあまり経験していない。スピリチュアル・アンチ。血の繋がりに固執していない。個の話にそんなに熱を持てない私の感覚はマイノリティだと思うので、これから鑑賞しようか迷っている方の判断材料にはならないかも知れません。同じような感覚の方にはあまりオススメしないかもしれません。そんな私でも高評価せざるを得ない俳優の演技、脚本、映像、キャラクター造形、独自性、テンポ感、エンタメ性、独自の世界観など、様々な点において、ハイクオリティな作品だったと思います。予告編を観る限りでは"邦画によくある感動ポルノ"と勘違いしてしまってましたが、それぞれの人物描写に不自然感も無く、突拍子もない展開もないのですんなりと物語が入ってきます。使い捨てのキャラクターがいないのも好印象です。それぞれがきちんと重要な役割与えられています。全体的にクオリティが高い作品でした。基本情報PETALS AND MEMORIES花まんま20...
B級ホラー

シリアル・ママ (1994年) 93分【ネタバレ・考察】想定の斜め上を行く、最強に悪趣味でシニカルで、ただふざけ倒したブラック・コメディ映画。思想なんてねぇよ!お前ら(自分を含む)を全員笑い飛ばしたいだけだ!

ネタバレ無し感想かの悪名高きカルト映画、ピンク・フラミンゴ(ノーカットで犬のうんこを食うエンディングが有名)のジョン・ウォーターズ監督の作品なだけあって、凄まじい角度のコメディ映画です。そしてテンポが良いです。ジョン・ウォーターズ入門として最適なのではないでしょうか。ピンク・フラミンゴを想起させるシーンもチラホラとあるため、楽しめます。ファンサ抜群。あとこの監督、ただのキチガイかと思ったらコメディのセンスがちゃんとあるのが怖いです。もう好きにしろよwって気楽に観てられます。何回か爆笑シーンがありました。基本情報Serial Momシリアル・ママ1994年 93分キャッチコピー『殺人犯こそスーパースター!!』製作国 : アメリカ日本公開 : 1995年4月29日アメリカ:1994年4月13日製作費 : $13,000,000興行収入 : $7,800,000ジャンル:クライム / ホラー / コメディ / コメディ・ホラーあらすじ日常の道徳的に正しくない行為をした人間を惨殺しまくる連続殺人主婦の姿を描いたブラック・コメディ。アメリカのどこにでもありそうな郊外の閑静な住宅街。そこに暮らすビ...
コメディ

ワイルド・アット・ハート (1990年) 124分【ネタバレ・考察】気が付いたらあなたもデイビッド・リンチの掌の上。リンチ最大のコメディ作品。何故か面白いんだけど何処が面白いのかはわからない。芸術映画にも関わらず観客を突き放さないエンタメ性。男女という生物の精神性をエクストラクトしたかのような、ピカソ的な作品。

ネタバレ無し感想本来、アート映画ってこんなポップで観やすかったでしたっけ?笑この映画、テンポは良いし、面白いし、映像は個性的だし、どこかメジャー映画な雰囲気がしているのですが、意味わかんないし、詩的なセリフバンバン出てくるし、ファンタジーなのか現実なのかわからないし、がっつりアート映画でした。笑意外かもしれませんが、オズの魔法使いを観てから本作を視聴するとより一層楽しめるかもしれません。笑案外コメディ映画です!笑基本情報Wild at Heartワイルド・アット・ハート1990年 124分キャッチコピー『セイラーとルーラ。ふたりの熱いハートは、荒野を焼き尽くす。』製作国 : アメリカ日本公開 : 1991年1月15日フランス(カンヌ国際映画祭):1990年5月アメリカ:1990年8月17日製作費 : $9,500,000レイティング : R18+ジャンル:クライム / ロマンスあらすじ恋人ルーラと一緒にいたところ、因縁をつけてきた男を殺害したセイラ―は、刑務所に送られる。数年後、保釈になったセイラ―は再会したルーラと共にカリフォルニアへ旅立つ。だが、娘に執着するルーラの母マリエッタは、...
SF

サブスタンス (2024年) 142分【ネタバレ・考察】女によるルッキズム社会への復讐。日本版の予告編からは全く想像がつかない展開から、怒涛のラスト。あれだけのことをやっておいて、また驚くようなオチを付けれたのがすごい。噂が噂を呼んで大ヒットしそうな最強ホラー映画。

ネタバレ無し感想この映画、女なら全員が晒されている年齢や外見によるジャッジに対する怒りを徹底的に表現しておきながら、めちゃくちゃエンタメ性が高い作品でした。予告編からは想像できないくらいグロいので苦手な方はご注意ください。あと、日本版の予告編が非常に優秀なので、海外版の予告編は観ずに観にいった方が楽しいと思います。ネタバレ絶対厳禁の映画です。海外版の予告編はみない方がいいかも日本版の予告編では、とある要素が完全に隠されており、本編の展開にめちゃくちゃ衝撃を受けました!UK版の予告編などでは若干描かれてしまうので、この衝撃は受けられなかったと思います。日本版の予告編優秀!海外版の予告編は観ない方がいいかもしれません。映像も脚本もビビットキャラクターや欲望が結構デフォルメされて描かれていた印象です。無駄のない映像美と同様に脚本も無駄がなかったように思います。案外セリフが少ないです。SF設定に関してはなんだこれ!となりますが、そんなことツッコませないほどにテンポが良く、映像の美的センスが独特なので心地よく観れます。映像がオシャレながらホラーとしてもめちゃくちゃ成立していて、社会的なテーマも盛...
B級ホラー

VIDEOPHOBIA (2019年) 88分【ネタバレ・考察】下手くそインランドエンパイア!外国人が喜びそうな日本の風景がふんだんに映される。無気力なバカ女が性被害に遭って、荒唐無稽なラストへと向かう変な映画。ただイライラして疲労したという点ではホラーだった。

ネタバレ無し感想ホラー映画かと思って観てしまいました。 いつもの癖で、予告編もあらすじにも目を通さずに観るのが好きなので勝手にホラーだと思っていました。違いました。なんだこの映画。ターゲットは海外の人ですかね?日本の日常風景がふんだんに映されていました。配信で世界に観てもらい、名を売って海外進出のステップにしようという算段なのでしょうか。いらないシーンが多いです。なんの関係もない祭りの風景とか、ただ電車に乗っているだけのシーンとかやたら長いです。もし自分が外国人だったらそのシーンも楽しめただろうなと思います。セリフ少なめで淡々としています。アート映画っぽい雰囲気です。でも主人公の女がバカ過ぎてホラーでもないです。ずっと”お前マジかよ”という気持ちで観ていました。テンポが悪くて集中力が削がれます。鑑賞後感は結構ひどくて、疲労感のみでした。エンタメ性はほぼ感じませんでした。この映画、誰にオススメしたらいいんだろう。タイトルの意味フォビアとは恐怖症を意味する単語のため、ビデオフォビアはビデオ恐怖症という意味になります。基本情報VIDEOPHOBIAVIDEOPHOBIA2019年 88分キャ...
ドラマ

まる (2024年) 117分【ネタバレ・考察】ずっとダラダラしている映画。面白くなりそうなのに、何故かいちいち退屈でクサイ描写。見どころがない。穏やかすぎるジョーカー。クリエイターは共感できるところが多いのかも。

ネタバレ無し感想とにかくテンポが悪いです。台詞が安っぽいです。キャラクターにも展開にも全くリアリティがないのですが、エンタメしてません。リアリティがないならアッと驚く映像が見たいです。見どころがありません。一応テーマ性があり、個人的には好みなタイプのラストと展開のはずなのですが、あまりにも映像も脚本も退屈だったのでとにかく時間が長く感じました。前半は「いつ面白くなるんだろう」後半は「いつ終わるんだろう」と思っていました。配信で観ていたのですが、途中で限界が来たので家事をやりながら観ていました。この監督の作風なのでしょうか?まったり、ゆるふわ、穏便系なのでしょうか?個人的には全く良さがわからない映画でした。展開は好き円で始まってこの映画も円のように終わります。資本主義社会、搾取し、搾取される社会を割と主人公と同じような、主張の無いテンション感で描くところも好きでした。「なんか社会ってこんな感じっぽいね」みたいなトーンです。アーティストが置かれている現状をきちんと描いていたと思います。このトーンも、展開も好きなのですが、とにかくつまらなかったです。全体的につまらない映像的な面白さも、会話の...
コメディ

終わりの鳥 (2023年) 110分【ネタバレ・考察】ポスターの印象とは違い、ダメな母親の成長物語。A24に苦手意識ある人でも観やすいかも。ファンタジーなのに現実的で、悲しいのに解放的な、死の必然性についてリアルにコミカルに描いた不思議な空気感の作品。

ネタバレ無し感想ポスターデザインがめちゃくちゃ良いですよね。 このカラフルなデザイン。フライヤーを飾りたいほどです。しかし、本作の映像の色彩などの世界観は案外現実的です。予告編を観た段階ではA24らしい映画(飲み込みずらい映画)なのかなと思って気構えて観に行ったのですが、思ってたより観やすい作品でした。A24らしさを期待したらガッカリするかもしれませんが、A24に苦手意識がある人は観やすいかもしれません。個人的には退屈ではないのですが、画面があまり変わり映えしないのでまったりしてました。映画館で観るならポップコーンあった方が良かったかもですね。死についての話ですが、コメディトーンの作品なので観た後そんなに引き摺らないです。イギリスのコメディが好きな人は好きかもしれません。映画館で観たのですが笑い声がちらほらと聞こえていました。母娘が死に直面するという内容ですが、綺麗事にも頼らず、感動ポルノに着地せず、個人的には好きなタイプのラストでした。基本情報Tuesday終わりの鳥2023年 110分キャッチコピー『"お迎え"に参りました』製作国 : アメリカ/イギリス日本公開 : 2025年4月...