ファンタジー

ドラマ

花まんま (2025年) 118分【ネタバレ・考察】今、デートで行くならこの映画。演技良き、脚本良き、テンポ良き、エンタメ性良き、全てにおいてハイクオリティだけど個人的には全く刺さらなかった邦画。

ネタバレ無し感想多分大多数の人には刺さる本作は家族愛についてのお話でした。個人的なバックグラウンドが理由でこの作品には感情移入できる人物がいませんでした。理由は下記の通りです。家族や兄弟がおらず家庭をあまり経験していない。スピリチュアル・アンチ。血の繋がりに固執していない。個の話にそんなに熱を持てない私の感覚はマイノリティだと思うので、これから鑑賞しようか迷っている方の判断材料にはならないかも知れません。同じような感覚の方にはあまりオススメしないかもしれません。そんな私でも高評価せざるを得ない俳優の演技、脚本、映像、キャラクター造形、独自性、テンポ感、エンタメ性、独自の世界観など、様々な点において、ハイクオリティな作品だったと思います。予告編を観る限りでは"邦画によくある感動ポルノ"と勘違いしてしまってましたが、それぞれの人物描写に不自然感も無く、突拍子もない展開もないのですんなりと物語が入ってきます。使い捨てのキャラクターがいないのも好印象です。それぞれがきちんと重要な役割与えられています。全体的にクオリティが高い作品でした。基本情報PETALS AND MEMORIES花まんま20...
コメディ

終わりの鳥 (2023年) 110分【ネタバレ・考察】ポスターの印象とは違い、ダメな母親の成長物語。A24に苦手意識ある人でも観やすいかも。ファンタジーなのに現実的で、悲しいのに解放的な、死の必然性についてリアルにコミカルに描いた不思議な空気感の作品。

ネタバレ無し感想ポスターデザインがめちゃくちゃ良いですよね。 このカラフルなデザイン。フライヤーを飾りたいほどです。しかし、本作の映像の色彩などの世界観は案外現実的です。予告編を観た段階ではA24らしい映画(飲み込みずらい映画)なのかなと思って気構えて観に行ったのですが、思ってたより観やすい作品でした。A24らしさを期待したらガッカリするかもしれませんが、A24に苦手意識がある人は観やすいかもしれません。個人的には退屈ではないのですが、画面があまり変わり映えしないのでまったりしてました。映画館で観るならポップコーンあった方が良かったかもですね。死についての話ですが、コメディトーンの作品なので観た後そんなに引き摺らないです。イギリスのコメディが好きな人は好きかもしれません。映画館で観たのですが笑い声がちらほらと聞こえていました。母娘が死に直面するという内容ですが、綺麗事にも頼らず、感動ポルノに着地せず、個人的には好きなタイプのラストでした。基本情報Tuesday終わりの鳥2023年 110分キャッチコピー『"お迎え"に参りました』製作国 : アメリカ/イギリス日本公開 : 2025年4月...
ファンタジー

ウィキッド ふたりの魔女 (2024年) 160分【ネタバレ・考察】途中までは退屈だったのに、最後に全てを持って行かれたパワフルな映画。人生で初めて歌に圧倒されて泣いた。

ネタバレ無し感想映画館で観る方! 上映時間が長いので、トイレは必ず行っておいた方がいいです!そして飲み物と食べ物はあったほうがいいかも!個人的には前半が退屈だったのでポップコーン食べながらでちょうどいい感じでした。本作はオズの魔法使いに出てくる良い魔女と悪い魔女の前日譚となりますが、オズの魔法使いを見ていなくても全く問題ないと思います。人間の醜さや愚かさなどが豪華な映像と素晴らしい音楽によって描かれています。序盤は学園ドラマのような展開で退屈していたのですが、終盤にどんどんボルテージが上がっていき、ラストに全てを持って行かれた印象です。とにかく圧巻のラスト。個人的には2カ所、落涙不可避な場面がありました。思っていたよりもテーマがふんだんに盛り込まれており、さらには人物描写もしっかりしていたので楽しめました。歌い続けるミュージカルではないのでミュージカル苦手な私でも楽しめた作品です。映像美、音楽は最高なのでIMAXやDolbyでより一層楽しめると思います。文句なしの歌唱力です。大画面の大音響で観て本当に感動しました。基本情報Wickedウィキッド ふたりの魔女2024年 160分キャッチ...
コメディ

ビートルジュース (1988年) 92分【ネタバレ・考察】もう死ぬのが怖くなくなる?ダークポップなあの世の話。

ネタバレ無し感想小学校低学年の頃、VHSが擦り切れるくらい観てた大好きな作品です。 なんかの待合室の頭小さ過ぎおじさんと、ラストのウィノナが踊りながら舞うシーンしか覚えていなくて、再視聴しました。大人になってから、あの世界観に入れるか心配だったんですが、めちゃのめり込めました。テンポがいいし無駄がないし映像が面白い。ティム・バートンってコメディ上手いですね。ビジュアルの面白さや魅力、世界観だけじゃなくて、結構笑わせにきます。ホラーっぽい雰囲気なんですが、夜中に見ても怖くない絶妙なライン。あの世のルールがあるんですが”なんで?”と思わせない圧倒的テンポ感。ずっとパワフルで冷静にさせてくれない。ずっと楽しいから気がついたらティムバートンの手の上で転がってます。基本情報Beetlejuiceビートルジュース1988年 92分製作国 : アメリカ日本公開 : 1988年12月10日アメリカ:1988年3月30日製作費 : $15,000,000興行収入 : アメリカ:$74,664,632日本(配給収入):4億円ジャンル:コメディ / コメディ・ホラー / ファンタジー / ダーク・ファンタジ...
ファンタジー

哀れなるものたち (2023年) 141分【ネタバレ・考察】男目線で描かれたフェミニズム映画。

この映画に関しては誰1人として感情移入できる人がいなかったし、気持ちの悪い”熱烈ジャンプ”のシーンはやたら長くて汚くて苦痛だったし、なんで評価されているのか全くわからない映画でした。笑世界観に入れなかった私にはちょっときつかった!笑
アドベンチャー

ノア 約束の舟 (2014年) 138分【ネタバレ・考察】なぜこうなったと言わざるを得ない迷作。観るならB級映画を観るつもりでみてください。

ネタバレ無し感想ラッセルクロウがドヤ顔するたびに笑ってしまうんですがwてっきりキリスト教系の超大作映画かと思ったんですが、低クオリティCGとグダグダな説明と船上で繰り広げられる地獄wなんだよと思って調べてみたらジェニファー・ローレンス主演のホラー映画、マザーの監督じゃん!笑そりゃアンチクライスト映画だ!笑船上での主な話は、信仰心が強い父親が家族を苦しめる話です!笑この映画の内容を確固たる事実だと思い込んで疑わない人がいるんだよな〜と思うと、ゾッとします。ノアの箱舟の内容を超ざっくり聖書の話!”人って長生きすると悪いことたくさんするから、リセットしよう!そして人の寿命は最大で120歳にする!”って思った神様が40日間の大洪水を起こして、地球を洗い流す計画を立てた。地球上で唯一、ノアが清く正しい人物だったので、ノアに箱舟を作り、ノアの家族と全動物のつがいを舟に乗せるように命じ、大洪水に備えるように予言を伝えた。ノアは神に言われた通りに箱舟を作って、その箱舟の中にすべての動物のつがいを入れました。そんで箱舟の中の生物は生き残りました。めでたしめでたし。という話っぽいです。理不尽すぎ。笑ソドム...
アート

空気人形 (2009年) 116分【ネタバレ・考察】辛辣な事実をゆるふわに描く名作。あなたも私も、代替の効く消耗品。

ネタバレ無し感想現代社会の消費し合う人々について描かれているような映画でした。 主人公が性的に搾取されるためだけに作られたダッチワイフなだけあって、ある種のフェミ映画でした。パッケージからは想像できないくらい、胸糞悪かったです。物語の残酷性とは対照的に、爽やかな映像なので、一層残酷さが際立ってます。塩とスイカの関係みたいな。ふわふわの映像とか、ゆるい音楽とか、柔らかな言葉で誤魔化されそうになりますが、取り扱っているテーマはロケランレベルの破壊力でした。こちらは気が付いたら血塗れです。ところどころ込み上げる嫌悪感をなんとか抑えながらこの映画を観終えました。基本情報Air Doll空気人形2009年 116分キャッチコピー『心をもつことは、切ないことでした』制作国 : 日本日本公開 : 2009年9月26日フランス:2009年5月14日レイティング : R15+ジャンル:ファンタジー / ロマンス / アートあらすじ古びたアパートで持ち主である秀雄と暮らす空気人形は、ある朝、本来持ってはいけない「心」を持ってしまう。秀雄が仕事に出掛けると、洋服を着て靴を履いて、街へと歩き出す。初めて見る外...
SF

E.T. (1982年) 115分【ネタバレ・考察】こんな可愛い100%で作られた映画があるのか。これは道徳の授業。

ネタバレ無し感想スピルバーグさんはワクワクさせるのがお上手。 オープニングから心掴まれました。 音楽、音、映像、キャラ、全て興味がそそられる! これはめちゃくちゃ楽しい。今見ても画面映えする名作です。 大人になってから観ても楽しめる名作。スピルバーグさん、さてはかなりの子供好きだねw じゃないとこんな可愛い映画作れないでしょwE.T.もメイン子役3人もその他の子供たちもめちゃくちゃ可愛い。 とにかく可愛い。これは映像観て頂かないと伝わらない可愛さです。純粋な感情を思い出して泣ける名作です。基本情報E.T. The Extra-TerrestrialE.T.1982年 115分キャッチコピー『これはぼくと、ぼくのトモダチとのお話。』制作国 : アメリカ日本公開 : 1982年12月4日アメリカ:1982年6月11日制作費 : $10,500,000興行収入 : 世界:$792,910,554アメリカ:カナダ$437,141,279日本:135億円(再公開も含む)日本:8億円(20周年特別版)配給収入日本:96億2000万円ジャンル:ファンタジー / コメディ / ドラマ / SF / フ...