悪趣味映画

B級ホラー

シリアル・ママ (1994年) 93分【ネタバレ・考察】想定の斜め上を行く、最強に悪趣味でシニカルで、ただふざけ倒したブラック・コメディ映画。思想なんてねぇよ!お前ら(自分を含む)を全員笑い飛ばしたいだけだ!

ネタバレ無し感想かの悪名高きカルト映画、ピンク・フラミンゴ(ノーカットで犬のうんこを食うエンディングが有名)のジョン・ウォーターズ監督の作品なだけあって、凄まじい角度のコメディ映画です。そしてテンポが良いです。ジョン・ウォーターズ入門として最適なのではないでしょうか。ピンク・フラミンゴを想起させるシーンもチラホラとあるため、楽しめます。ファンサ抜群。あとこの監督、ただのキチガイかと思ったらコメディのセンスがちゃんとあるのが怖いです。もう好きにしろよwって気楽に観てられます。何回か爆笑シーンがありました。基本情報Serial Momシリアル・ママ1994年 93分キャッチコピー『殺人犯こそスーパースター!!』製作国 : アメリカ日本公開 : 1995年4月29日アメリカ:1994年4月13日製作費 : $13,000,000興行収入 : $7,800,000ジャンル:クライム / ホラー / コメディ / コメディ・ホラーあらすじ日常の道徳的に正しくない行為をした人間を惨殺しまくる連続殺人主婦の姿を描いたブラック・コメディ。アメリカのどこにでもありそうな郊外の閑静な住宅街。そこに暮らすビ...
コメディ

ワイルド・アット・ハート (1990年) 124分【ネタバレ・考察】気が付いたらあなたもデイビッド・リンチの掌の上。リンチ最大のコメディ作品。何故か面白いんだけど何処が面白いのかはわからない。芸術映画にも関わらず観客を突き放さないエンタメ性。男女という生物の精神性をエクストラクトしたかのような、ピカソ的な作品。

ネタバレ無し感想本来、アート映画ってこんなポップで観やすかったでしたっけ?笑この映画、テンポは良いし、面白いし、映像は個性的だし、どこかメジャー映画な雰囲気がしているのですが、意味わかんないし、詩的なセリフバンバン出てくるし、ファンタジーなのか現実なのかわからないし、がっつりアート映画でした。笑意外かもしれませんが、オズの魔法使いを観てから本作を視聴するとより一層楽しめるかもしれません。笑案外コメディ映画です!笑基本情報Wild at Heartワイルド・アット・ハート1990年 124分キャッチコピー『セイラーとルーラ。ふたりの熱いハートは、荒野を焼き尽くす。』製作国 : アメリカ日本公開 : 1991年1月15日フランス(カンヌ国際映画祭):1990年5月アメリカ:1990年8月17日製作費 : $9,500,000レイティング : R18+ジャンル:クライム / ロマンスあらすじ恋人ルーラと一緒にいたところ、因縁をつけてきた男を殺害したセイラ―は、刑務所に送られる。数年後、保釈になったセイラ―は再会したルーラと共にカリフォルニアへ旅立つ。だが、娘に執着するルーラの母マリエッタは、...
アドベンチャー

悪い子バビー (1993年) 114分【ネタバレ・考察】なんで本作がそこまで有名じゃないのかが解せない。宗教へ疑問を抱かせ存在意義を問う強烈な名作。『哀れなるものたち』の男&現実版。思考実験のような映画。

ネタバレ無し感想本当にすごい作品を見てしまった気がします。感動したのか何なのかわかりませんが、本作を見終えたとき呆然としていました。嵐のようなテンポ感で進んでいき、気がついたら映画が終わっていました。作中、ずっと悲しくて切なかったのですが、後味の悪くない素敵な作品です。『哀れなるものたち』の男・現実世界版という感じでしょうか。今の時代には作れない作品です。そしてバビー役の俳優の演技力がすごいです。かなり体も張ってます。そしてものすごく目が綺麗です。あと映像、音楽も面白い。そしてテーマは人体の構造のように複雑に絡み合っていて言語化ができません。まさにアートという感じです。映画である必要性のある作品という印象を受けました。基本情報Bad Boy Bubby悪い子バビー1993年 114分キャッチコピー『奇妙で、無情で、過酷でも、愛に溢れた人生。』製作国 : オーストラリア/イタリア日本公開 : 2023年10月20日イタリア(ヴェネツィア映画祭):1993年9月1日オーストラリア:1994年7月28日製作費 : 80万豪ドル興行収入 : 808789豪ドルレイティング : R18+ジャンル...
スプラッター

グリーン・インフェルノ (2013年) 100分【ネタバレ・考察】意識高い系大学生ざまぁな映画。割と見やすくてポップで楽しいグロ映画。

ネタバレ無し感想すげーなこの映画。 グロ描写に抜かりないじゃん。本作は食人族(1980年)をモチーフに製作された作品です。食人族と比較すると、ドキュメンタリー感もありませんし、本物の動物を殺していません。グロ映画っぽいグロ映画で見やすいです。グロのクオリティは高いですが、グロ映画に慣れている方なら見やすい方のグロ映画だと思います。テリファー 終わらない惨劇が余裕だったらこの映画も余裕だと思います。案外、笑えるシーンが多く、ポップに楽しめるグロ映画という印象でした。テンポもめっちゃいいし、次の展開が読めません。食人族と内容は全く違うものとなっていますが現代版リメイクとして観ても優秀なのではないでしょうか。リメイクするなら、これくらい改変してしまってもいいよね!と思えるような作品です。イーライ・ロスの手際の良さ、緩急の上手さ、食人族愛を感じれる作品でした。なんだか見てて気分がいい作品でした。食人族では、テーマ性を強く感じる作品でしたが、本作はほぼほぼメッセージ性は伝わってきません。テーマについてはバカで傲慢な若者への嫌悪感があるんだろうなとは感じましたが、それくらいの印象です。でも満足度は...
アドベンチャー

食人族 (1980年) 95分【ネタバレ・考察】食人族によるエクスプロイテーション映画かと思っていたらカウンターパンチを喰らうファウンドフッテージの元祖。観客を含む全員が食人族エンド。

ネタバレ無し感想製作陣、観客、関係者の全員に唾を吐き捨てるような作品でした。 ジョーカー:フォリアドゥに通づる、観客に対して冷水をぶっかけるメタ的な構造になっています。好きです。一部、本物のスナッフフィルムが差し込まれています。そして本物の動物を殺すシーンもあります。その他のグロ表現もクオリティが非常に高いです。グロ映画にあまり耐性がない方や、グロ映画初心者の方は、テリファー 終わらない惨劇あたりから見始めるのをオススメいたします。残虐シーンがドキュメンタリータッチで撮影されているのもあり、リアリティがすごいです。泥だらけで汚い。現地の人に撮影協力をしてもらったそうですが、それも相まってリアリティに拍車がかかっています。グロ過ぎて何がなんだかわかんねーよ!映像的なインパクトもそうですが、案外ちゃんとテーマ性がありました。しかし、グロ描写のインパクトが強過ぎてあんまり内容が入ってきません!そして、もう一度観ようという気には到底なれません。本作はあらゆるレビューサイトで非常に評価が低いのが特徴です。グロだけで作られた作品ではなく、案外映画としても内容がしっかりしていましたが、グロ映像のイン...
B級ホラー

悪魔のいけにえ (1974年) 84分【ネタバレ・考察】美的センスが光る映像美。そしてグロテスクながら美しい”作品”たち。差し込まれる身体障害者への無意識的な差別と希薄な親族関係。後半はもはやコメディ。

ネタバレ無し感想ちょいちょい挟まれる映像美。 あんまりってかほとんどグロくないです。音がすごくいいですね。前半は障害者を中心とした人間関係の嫌な感じを描いています。この監督、もしかして人間模様を描くの得意だったりする?後半はグダグダのコメディです。本作はBGMがほとんどないですが、めっちゃうるさいです。チェーンソーの音と女の悲鳴をこれでもかというほどきかせてきます。どちらかというと音で不快にさせてくる。怖いかと言われるとそんなに怖くないです。終盤はツッコミ映画です。面白いです。基本情報The Texas Chain Saw Massacre悪魔のいけにえ1974年 84分製作国 : アメリカ日本公開 : 1975年2月1日アメリカ:1974年10月1日製作費 : $83,000興行収入 : アメリカ・カナダ:$30,859,000レイティング : R-15ジャンル:ホラーあらすじ1973年、テキサス。ワゴン車に乗ってドライブ旅行に繰り出すサリーやフランクリンら、5人の若者はヒッチハイカーの男を乗せることに。異常な言動を繰り返す彼に恐れを抱いて車から降ろしたサリーたちだったが、それを機に...
サイコホラー

屋敷女 (2007年) 83分【ネタバレ・考察】世界中でカットにカットを重ねられた、妥協なきグロ映画。とんでもない映画。

ネタバレ無し感想容赦ないグロゴアでテンポ良くて面白かったです。 一応、5行くらいで書き終わってしまいますが物語もちゃんとあります。思ってたより切ないラストでした。グロ表現が本当に酷いのでご注意ください。私は休憩を挟まないと最後まで観れませんでした。最初はあんまり予算なかったのかな?という質感だったのであまり期待していなかったのですが、案外ちゃんと作られていました。グロゴア表現が常軌を逸しています。ところどころ個性ある映像も差し込まれていて、見応えあります。無駄なセリフがないのですが最後まで見てしまいます。基本情報À l'intérieur/Inside屋敷女2007年 83分キャッチコピー『この女、凶暴につき。』製作国 : フランス日本公開 : 2008年6月21日フランス:2007年6月13日アメリカ:2007年10月17日レイティング : R18+ジャンル:ホラー / ボディホラー / スプラッター / スリラーあらすじクリスマス・イブの夜。出産を翌日に控えた妊婦・サラの家に、黒い服を着た長い髪の見知らぬ女が忍び込んでくる。女は巨大なハサミを手に、サラに襲いかかる。信じられない衝撃...
ドラマ

黒い太陽 七三一 戦慄!石井七三一細菌部隊の全貌 (1988年) 105分【ネタバレ・考察】撮影方法に問題がありすぎて映画としての評価ができない映画。

ネタバレ無し感想悪趣味映画界では割と有名な作品。本物の猫を虐待し、本物の死体を使って撮影している倫理観の狂った作品であるからです。子供の頃、日本とドイツの医療は戦争時の人体実験により飛躍したって話を聞いたことがありましたが、ここまで凄惨な大量殺人だとは想像していませんでした。一応、映画は映画なので、という程度に留めておいた方がいいかと思います。香港人が中国で作った映画なので、真偽がわかりませんん。鵜呑みにはできないです。しかし、本作は極端に日本人を悪く描こうとしているかというと、そういう意図はあまり感じません。全員が戦争の被害者であるというのが第一印象でした。本作の原作は「悪魔の飽食」という本だそうで、監督はできるだけ忠実に再現しようとしたとのこと。読んだところで国が正式発表するわけもなけりゃ今から正確な調査ができるわけでもなけりゃ、もちろん自分の目で見ることもできないのでもはや真実は闇の中です。しかし、本作で描かれていた酷いことが行われていたと言われても全く違和感はないです。
ナチスにもサイコ医師いましたしね。本作をリメイクするなら、日本のことも中国のことも知らない、ボンゴあたりの1...
ホラー

フリークス (1932年) 64分【ネタバレ・考察】一体、誰が怪物なのか?今では絶対に作れないホラー映画

ネタバレ無し感想だいぶ前に見たことがあったんですが、ラストシーンしか覚えていなかったので再視聴しました。 結構胸糞悪い話だったんですね。全然覚えていなかった。多種多様な奇形の人たちは出てきますが、割と内容は普通の群像劇です。メインのストーリーは結婚詐欺ですが、サーカス内に住む人たちの色々な小ネタを挟んでくれます。サーカス感満載に騒がしく次から次へと小ネタが出てくるので案外退屈しないです。展開やセリフにはかなり時代を感じます。普通に不快なセリフが出てきますが当時はこれぐらい大したことなかったのかな。基本情報Freaksフリークス1932年 64分制作国 : アメリカ日本公開 : 1932年11月24日アメリカ:1932年2月20日製作費 : $310,600レイティング : PG-13ジャンル:ホラーあらすじフランスの曲馬団の一員である小人のハンスは小人の曲芸師のフリーダと婚約していたが、美貌の軽業師のクレオパトラに魅せられてもいた。ハンスが親戚からの莫大な資産を相続することを知ったクレオパトラは金目当てに彼を誘惑し、クレオパトラに眩まされるままハンスは彼女との結婚を決めてしまう。婚約者...
スリラー

セルビアン・フィルム (2010年) 104分【ネタバレ・考察】アイディア一本勝負で面白くなかった作品。

ネタバレ無し感想落ちこぼれ元ポルノスターが大金のために撮影内容も知らされないまま""アート作品""の出演を承諾したところ、家族諸共悲惨な目に合うという話です。テンポ遅いです。スリラーとしても面白くありません。”これやばくね?w”というアイディア一本勝負で作ったんだろうなという作品です。こうして考えてみるとトム・シックスって偉大ですね。グロですが、あんまりリアリティはないのでその点はそこまでではないです。ただ内容の胸糞悪さ、気持ち悪さ、悪趣味さは半端じゃない。おすすめはしません。基本情報A Serbian Filmセルビアン・フィルム2010年 104分キャッチコピー『俺の身に、一体何が起こったのか』制作国 : セルビア日本公開 : 2012年1月21日セルビア:2010年6月16日レイティング : R18+ジャンル:ホラー / スリラー / バイオレンスあらすじポルノスター・ミロシュは現役を引退し、妻マリア、幼い息子ペタルと共に暮らしていたが、中々仕事に恵まれず困窮していた。 そんなある日、ミロシュはかつて共演したレイアから海外向けの大作ポルノに出演しないかとの誘いを受ける。高額のギャ...