Cloud クラウド (2024年) 123分【ネタバレ・考察】可もなく不可もなし。何も残らなかった映画。

Cloud クラウド

ネタバレ無し感想

まさかおっさんの説教映画!?
ほんと見た後にここまで何も残らない作品も珍しいなと思うくらい、 なんにも残らない映画でした!
かといって退屈な作品ではないので、そういう意味では寝る前とかにサクッと見るのにいいかもしれません!

個人的荒川良々史上1番カッコ良いシーンが見れたので満足しています。

まともにツッコむのもめんどくさいというか、
プー あくまのくまさんとは違ってツッコんだところで面白くもならない映画ですよね。
せっかく観たのでツッコみますが。

基本情報

Cloud
Cloud クラウド
2024年 123分

Cloud クラウド

https://eiga.com/movie/101239/

キャッチコピー『(君も)狙われている。』
制作国 : 日本
日本公開 : 2024年9月27日
ジャンル:アクション・ホラー / スリラー

あらすじ

町工場で働く青年。ある日、退職して郊外に引っ越し、そこで恋人と新生活を始める。しかし、やがて周囲で不審な出来事が起こり始める。

※参照元:Google


日本版 予告編

スタッフ

監督 : 黒沢清
脚本 : 黒沢清
製作 : 荒川優美/西宮由貴/飯塚信弘
製作総指揮 : 福家康孝/新井勝晴
音楽 : 渡邊琢磨
配給 : 日活/東京テアトル

キャスト

吉井良介演:菅田将暉
秋子演:古川琴音
佐野演:奥平大兼
三宅演:岡山天音
殿山宗一演:赤堀雅秋
矢部演:吉岡睦雄
井上演:三河悠冴
殿山千鶴演:山田真歩
北条演:矢柴俊博
室田演:森下能幸
猟師演:千葉哲也
役名不明演:松重豊
滝本演:荒川良々
村岡演:窪田正孝

おせっかい情報

見る際の注意

特になし

こんな人におすすめ

菅田将暉が好き。
FPSゲームが好き。

この作品が好きな人が好きそうな映画

わからない!笑

※完全な偏見です。


 

Cloud クラウド

Cloud クラウド 宝島社文庫

⚠️ネタバレ有レビュー⚠️

弱すぎる殺人動機

それぞれの人物が主人公の吉井に恨みを買っているという展開ですが、恨みを買うには動機が弱過ぎます。

  • 殿山 工場長
    倒産しかけで、主人公の吉井に機材を安く買い叩かれた。
  • 滝本 荒川良々!
    人手不足なのに辞められた。
    (本人の意思に関係なく勝手に出世させてるからこいつの方がパワハラなのに。)
  • 村岡 転売の先輩
    ①投資を断られた。
    (誰がどう見ても怪しい投資案件。
    今からオークションサイトは素人でもバカなプラン)
    ②面倒見たのに縁切られた。
    (嫌われるようなコミュニケーションとってるから当然)
    ③嫌味を言われた。
    (主人公が今まで我慢していた分を返してやっただけ)
  • 逆恨みの無敵ニキ
    親に勘当されて、恋人には自殺され、
    人生が上手くいっていない失うものがない人。
  • 偽物を買わされた漫画喫茶ニキ
    こいつは明らかに吉井の被害者。
    詐欺の被害者になるよね。
  • 秋子
    主人公がお金くれないから。
    (こいつが一番ムカついた。
    能無し寄生虫の癖して何言ってんだ。)

覚えている人たちの動機を並べて見たのですが、殺害に至る理由には弱すぎる。

主人公は端的にコミュニケーションをとるタイプですが、悪意がない限りは人の気分を害すような発言はありません。
恨みを買うようには見えない。

弱すぎる動機・別ベクトル

  • 金目当てのクズ・バカ・秋子
    なんで金目当てでこの男を選んだん?
    主人公もそんなに金がなくて、
    転売業も自転車操業でパツパツですよね。
    金目当てだったとしても、足しげく家に通って料理をして尽くすほどの男には見えない。
    金持ってそうな男にいくでしょ。
    しかもこの主人公、全然貢いでる感じなかったよね。
  • 佐野
    どこで吉井をそんなに好きになったんだ。
    クビになったのに。謎。
    全然この2人コミュニケーションうまくいっている感じしなかったよね。
    しかも最後のやり取りとか結構最悪だったよね。
    『信頼関係が崩れたからクビだ』みたいなこと言ってた。
  • 佐野の中学の頃の後輩
    こいつに関しては窓を割った動機すら発覚していない。
    マジで謎。

吉井は案外優秀

吉井は淡々と必要最低限のコミュニケーションをとるタイプですね。
かといって相手を蔑ろにするわけではなく、価格交渉の際に相手を説得する能力はあります。
営業として優秀です。
なので人の気持ちは想像できる人です。
必要がない時は、必要がないからそうしないだけ。

おっさんの説教

“若者はビジネスライクで、義理や人情がないぞ。たまには先輩の飲み会に付き合ったりするのも必要だろ。 そんな対応をしていると、どこかで恨みを買って復讐されるかもしれないぞ。”

という説教がうっすら聞こえてきたような気がします。

おっさん、案外若者の気持ちわかってる

本作は若者の解像度も高いように見えました。

”俺はただのコマなんだから、自己主張なんてされるだけ面倒だろ。あんたら。”

っていうこの無気力感!わかる!
言いたいことはいろいろあるけど無駄に波風立てたくないから思考停止してやってんだよ!っていうね。

射倖心

知らない単語出たー!意味わかんなーい!
と思った直後に荒川良々がめちゃくちゃわかりやすく説明してくれました。

『人より幸せになりたいと、闇雲に思う欲望のことだ。
まあ、たいていよせばいいのにわざわざ危ない掛けにでて、結局負けてあっという間に破滅する。』

わかりやすーい!

タバコを咥えた瞬間に火をつけてもらえたような気持ちになりました。
この映画、私のことわかってるね(何様)

どこかリアリティを感じる

低所得者のリアルが描かれていたんじゃないかと思います。
上のいうことを聞いて働くことに嫌気が差したからちょっと稼げたら、他のことにすぐ靡く感じ。

あと思ったんですが、結構歳いってる設定だったりしますか?
菅田将暉がイケメンなのでバイアスがかかってしまいますが、恐らくこの主人公は結構歳いってますよね?
30代半ば?秋子も同じくらい?

なんだかヒリヒリする生活ですね。

転売ヤーに母親でも殺されたんか?

転売ヤーが嫌いなのはわかりました。
私もそんなに好きではないですが、市場の原理ですよね。
それを生業にする人がいるのもわかります。
謂わば投資にも近い。

転売を辞めさせたいなら安定した供給を確保し
消費者がいつでも買えるようにするか、
一時流通の時点で購入制限をかける以外に止められないですよ。

でも転売ヤーの主人公が生き残ってるんだよな。
そんで今後もやっていくみたいな流れになってるんだよな。

規模が小せえよ

転売ヤーを扱うのはいいと思います。
他にそんな映画ないから。

ただ、起こした事件が小さいというか。
インパクトに欠けます!

主人公がやったことで刑事事件になるのって
偽物売ったことくらいでしょ?
規模が!小さい!笑

そして後半の撃ち合いの規模が!でかい!笑
死者何人でてん!
なんだこの差は!笑

フラグ回収せず!

『大丈夫、すぐ戻る』って死亡フラグやん!
本当にすぐ戻ってきたやん!笑

バカ女にイライラ

金目当てなんじゃないん?
主人公が何の相談なく仕事辞めたのに責めないのなんで?
バカだから自分が金目当てなのも忘れた?

最初、料理しか脳がない女なんだろうなと思って観てたんだけど後半のキッチンの荒れようを観て、こいつは何にもできない本当に無能なバカ女なんだなと思いました。
めっちゃイラついた。仕事してないんだから掃除くらいしろよ。

そんで謎に佐野くんを誘惑しようとしてたよね?
最悪すぎるだろ。乳もねーじゃねーかよ!

『東京に戻ろうよ。私嫌こんな生活。』
自分で金稼いでから言えやポンコツ。

『どうしたらいい?』
って人に聞くだけで何も自分の頭で考えられないんだね。

出ていく時の一つ目の伝言
『クッソつまんなかった』
って、養ってもらってたんじゃないの?
彼氏が仕事ばっかりだったとしてもマジで何様?

久々にこんなイライラする女見た!
最後は馬鹿女に相応しい間抜けな死に方したのでスッキリしました!ありがとう!

下手な演出

彼女がエスプレッソマシンを上手く扱えなくてパニクってた。
彼女が出てった後に、主人公がエスプレッソマシンを使っていると、同じように機械を上手く扱えずにエラー起こしてた。

これってよくある演出ですよね。
いなくなって初めて気づく
みたいな。
モラハラ男にありがちなやつ。

でも、この主人公は今までも彼女を見下す発言や態度を取ってきていないし、モラハラムーブもなかった。

だからなんの気付きにもなってないよ。
なにこの展開?なんのための展開?

佐野くんマジで謎なんだけど

佐野くんが動き始めたのは
掲示板でラーテルの正体を探してる連中がいますよ的なこと言ってたから事前に準備していたのね。

でもわかんないのはなんでそこまで主人公に肩入れするのかなのよ。
そこまでのカリスマ性は無いように見えたよ?
しかも命懸けじゃん。佐野くんにメリットなくない?

そもそも裏社会の人ならなんで主人公のところでバイトしてたん?必要なくない?

荒川良々!

殺人生配信するんだとか、通りすがりの猟師のおっちゃんを殺したりとか、妻と娘を殺して逃げてたり、荒川良々が無敵の人になってる!

『面白くなってきたじゃないか。こいうのを待ってたんだよ。』

コイツの方が転売ヤーよりヤバい奴すぎる!
誰よりも頭おかしいじゃん!

荒川良々史上、最もカッコ良かったシーン!

『助からないよ、もう』
パンッ(銃声)

これは個人的に荒川良々史上一番カッコよかった。
背が高いからか長い銃が映えるんだよこれが。

楽しかったシーン

後半のアクションシーンは安定して観れますね。
FPSゲームみたい。
片方が援護して片方が射撃ってPUBGみたい。
ゲーム実況観てるみたいで楽しかったです。

主人公、間違えて佐野を打とうとしたよね。
もし、自分がこういうシチュエーションになったらってたまに妄想するんですが、私は必ず想定していない方向から出てきた味方を間違えて射殺してます。

菅田将暉の慟哭

泣いている時の声がリアルでした!
めっちゃ良かった!
でもそんないい女じゃなかったし次行こ次!

なんで雲?

最後、気がついたら雲の中に入っていたから
荒川良々が言っていたような気がするけど、小さな恨みが集まって雲が自然発生していて気がついたらその中にいる?
それが地獄の入り口となった?
タイトル回収されたね!?

アクションゲームっぽいカッコいい雰囲気

彩度がかなり落ち着いています。
さらに俳優の演技も全体的に抑えめなので、全体的に温度を感じない映画です。
映画全体の雰囲気は個人的には好みで最高でした。

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参考情報

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