ネファリアス (2023年) 97分【ネタバレ・考察】全く上手くいかなかった羊たちの沈黙×ジョーカー?悪魔の解像度低くない?そこら辺でよく見かける宗教の話×無宗教者への説教って感じの内容。聖書オタクのマシンガントークを聞かされているかの様な映画だった。聖書関連以外の描写が雑過ぎた。

ネファリアス

ネタバレ無し感想

なんか、聖書入門みたいな問答が続きますが、オタク感強過ぎて何言ってんのかわかりません。
固有名詞ばかり出されると何言ってんのかわかんないっす。

聞き役である精神科医が要約してくれるので、”あ、その話か”となりますがそれの繰り返しで、会話劇に面白みを感じませんでした。

人によっては寝るかも

キリスト教に関心がある、聖書に詳しい&アメリカの社会問題をある程度知っている人じゃないと寝ると思います。

ほぼワンシチュエーションの会話劇なので、映像的な面白さもありません。
ほんとずっと会話劇って感じです。

ツッコみ映画

お前聖書以外の描写ガタガタやんwww

って感じでツッコミながら観ると楽しいかもしれません。
コミュ力がない聖書オタクの話を聞いていると思ったら楽しいかもしれません。

ただ私おじさんが好きでして

この主演のお2人は全然違うタイプのおじさんなんですが、どっちも割と好みだったので観れちゃいました。

割とビジュ的に見応えあるおじさん2人だったのでそんなに苦ではありませんでした。

お2人とも演技はお上手なんですが脚本がダメなので厳しかったです。

ちょっと悔しい作品

この映画、もう少し上手く行っていたら、羊たちの沈黙×ジョーカーのような新たな名作になっていたのではと思ってしまいます。
なんかスクリプトドクターがいたら名作になった様な気がしたのにな〜!!!

ただ話がとっ散らかってて厳しいですね。

とにかく聞き取れない

映画は関係なく、英語の話なのですが、英語の映画を観るときはできるだけ聞き取ろうと努力しながら見ています。

Okey Dokeyは久々に聞きました。

でも本当にリスニングがとにかくできませんでした。
話し方が本当に独特で、吃音っぽい話し方をするため、全然聞き取れず、さらには固有名詞がめちゃくちゃ出てくる上、わかりにくい話し方をするので、本当にここまで聞き取れない映画はないんじゃないかぐらいリスニング難易度が高いと感じました。

映画の内容とは関係ないところなのですが。笑

基本情報

NEFARIOUS
ネファリアス
2023年 97分

ネファリアス

キャッチコピー『悪魔のような人間か、人間を蝕む悪魔か』
キャッチコピー(英語)『SPEAK OF THE DEVIL』
製作国 : アメリカ
日本公開 : 2025年5月30日
アメリカ:2023年4月14日
製作費 : 100万ドル
興行収入 : 580万ドル
ジャンル:ホラー / スリラー

あらすじ

精神科医ジェームズは、死刑執行予定の連続殺人犯エドワードの精神鑑定を行うため、刑務所に向かっていた。前任の医師フィッシャーは、エドワードの精神鑑定の結果を提出する前に自死。 今、 “殺人鬼” の生死は、ジェームズの鑑定結果が握っている。 独房でエドワードと対面したジェームズは、その殺人鬼の様子がかなり異様であることに気が付く。彼は、自分がネファリアスという “悪魔” であるとジェームズに打ち明け、「お前は今日、3件の殺人を犯す」と告げるのだった――。 暗黒の福音を世界に伝える役目として、ジェームズを選んだという悪魔ネファリアス。彼との対話を続けるうちに、医師が抱える秘密が、次第に明らかにされていく……。

※参照元:公式サイト


日本版 予告編

英語版 予告編

スタッフ

監督 : チャック・コンツェルマン/ケイリー・ソロモン
脚本 : チャック・コンツェルマン/ケイリー・ソロモン
原作 : スティーブ・ディース「A Nefarious Plot」
製作 : シーラ・ハート/チャック・コンゼルマン/キャリー・ソロモン/クリス・ジョーンズ
音楽 : ブライアン・E・ミラー
配給 : アメリカ:ソリ・デオ・グロリア・リリース
日本:ライツキューブ

キャスト

死刑囚エドワード・ウェイン・ブレイディ:ショーン・パトリック・フラナリー
精神科医ジェームズ・マーティン:ジョーダン・ベルフィ

ポスター/パッケージ

おせっかい情報

見る際の注意

キリスト教に関心がないとつまらないと思う。

こんな人におすすめ

キリスト教に関心がある。 悪魔関連の映画が好き。 密室・会話劇が好き。

この作品が好きな人が好きそうな映画

※完全な偏見です。


 

⚠️ネタバレ有レビュー⚠️

悪魔の解像度低くない?

ネファリアスは悪魔だったという結末なんですが、悪魔の解像度が低くないですか?

悪魔ならもっと誘惑してくるはずですよね?
甘い蜜を吸わせて、人間に悪いことさせるのが悪魔のやることじゃないですか。

悪魔が人間の過去を責めるのに違和感

ネファリアスが精神科医の過去の決断(母の安楽死、彼女の中絶)について、「それは名称が違うだけで殺人だ」と責めますが、
過去の行いを責めるのは神様のやることじゃないですか?
懺悔して悔い改めなさいって。

悪魔なら人間の心の弱みを利用して、衰弱させて悪いことをする様に誘導するのが目的なのでは?

精神衰弱を狙った?

過去の行いを責めることによって精神衰弱させ、取り憑きやすくさせるという手法も悪魔がよく使う手段ですよね。

しかし、神経衰弱させた結果、人間を支配し、神様が嫌がることをさせるのが悪魔の目的ですよね?
でも結局、取り憑いていないからなんのために衰弱させようとしたのかわかりません。

悪魔の目的が自己顕示欲

ネファリアスは精神科医に本を出版させることが目的だった様に思います。

無神論者に悪魔の存在を肯定させたという点においては、”悪魔の実績”ということで、世間に誇示することができるかと思いますが、そのためにはもっと有名な精神科医を堕とす方がいいのではありませんか?

サタニストを増やしたいということなんですか?

意外と親切設計な神様と悪魔の説明

自己意識に目覚めたときに、神は他者を従わせる以外を望んでいないと気がついたから、逆らった。
そしたら悪魔と呼ばれて酷い目に遭わされたから、神様が作った人間を悪の道に誘うことによって、復讐しているんだ、
という話をしていましたよね?

そこから説明してくれるなんて、めちゃくちゃ親切設計じゃないですか?
言い方が死ぬほどわかりにくいのでつまらないですが!

無神論者に説教がしたいのだね?

この映画、無神論者に説教がしたいのですね?
キリスト教原理主義的な人が脚本書いたんですかね?
その割には悪魔の描写が鈍いですね?

お前ら神様信じてねーかもしれねーけど、悪魔って本当にいるんだぜっていう感じのエンディングでしたもんね。

キリスト教信者からしたらカタルシス満載なラストだったんでしょうか。

悪魔なのか、多重人格(解離性人格障害)なのか?

割と序盤で悪魔確定演出でしたね?笑

もしも、この悪魔がどうか?というサスペンス要素を入れたいなら、レクター博士の様なキャラクターが必要だったのではないでしょうか。

常人とは思えない観察力、心理学の知識があるから見抜いたのか、
それとも悪魔だからスーパーナチュラルな能力によって全てお見通しなのか、という視聴者を振り回す描写に失敗している様でした。

自己主張ばかりで観察してない

ネファリアスが精神科医をまともに観察していませんし、問答で自分の話ばかりしるので、精神科医の情報も仕入れられていません。

それで知り得ないはずの情報をやたら知ってたりしたんで、これ独房で外部の情報から遮断されてるならあり得ないじゃないと思ってしまいました。

かなり序盤で私の中では悪魔確定していました。

精神科医が、精神科医っぽくない

寄り添いなさい。否定するのをやめなさい。
もっと寄り添って、本音を引き出しなさい。

結構反論したり、少しバカにしているように見えたり、
傾聴の姿勢、理解しようという寄り添いの姿勢、論理的に分析する姿勢がまるでありませんでした。

精神科医ということになっていますが、言動が弁護士っぽいんですよね。

精神科医の言動にはとても見えなかったのでこの人物描写もしっくりこなかったです。

名称によって変わるという議論

本作では安楽死も中絶も死刑も、殺人と変わらないじゃないかという主張が出てきます。

名前が違うだけで、全部殺人だろうと。

この思想ってアメリカの保守層っぽいですね。

中絶は如何なる理由においても殺人と変わらないため、性犯罪による妊娠でも中絶は許さない!っていうのはキリスト教原理主義、保守派の主張のように感じます。

無神論者のリベラルっぽい精神科医が、後悔して中絶を止めようとするのも、その保守層が喜びそうな展開でしたね。

論理的思考力がない悪魔

最後に精神科医に一瞬取り憑いて、存在を証明していましたね。

ネファリアスは死刑になりたがっていました。
精神異常と診断されてしまうと死刑にならないということですよね。

正常のフリをして、死刑を宣告してもらい、それで最後に精神科医に取り憑いて証明すればいいのにと思います。

問答の際に証明しなかったのはわかりますが、ずっと『俺は悪魔だ』って真っ向から悪魔だって言い張る作戦は愚策です。
悪魔って案外ロジカルシンキングができないのですね。

とにかく刑務所の描写が酷すぎる

もうガバガバ過ぎwww
ダメ過ぎるでしょうwww

見てねぇでさっさと止めろ

ネファリアスが手を砕いて手錠から抜け出し、精神科医の首を絞めるシーンがありましたが、周囲に刑務官がたくさんいるんだからさっさと止めなさい。

その後のリンチ

ちょっとポコン、ポコンという感じで迫力がありませんでした。
悲しいくらい迫力がないシーンでした。
リング0バースデーの貞子リンチを思い出しました。

電気椅子のシーンは素晴らしい

驚くほど残酷でした。
あれは、直前でエドワードになったということですよね。

説教感が強すぎ

死刑制度にも何か物申したいのでしょうね。
安楽死も反対なんでしょうね。
中絶も反対なんでしょうね。
とにかく人が人を捌くことが嫌なんでしょうね。
無神論者はクソということなんでしょうね。

話の展開がご都合的過ぎて、映画として面白くないので説教映画という印象しか残りませんでした。

余談

参考情報

コメント

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