ネタバレ無し感想
とにかくテンポが悪いです。
台詞が安っぽいです。
キャラクターにも展開にも全くリアリティがないのですが、エンタメしてません。
リアリティがないならアッと驚く映像が見たいです。
見どころがありません。
一応テーマ性があり、個人的には好みなタイプのラストと展開のはずなのですが、あまりにも映像も脚本も退屈だったのでとにかく時間が長く感じました。
前半は「いつ面白くなるんだろう」
後半は「いつ終わるんだろう」と思っていました。
配信で観ていたのですが、途中で限界が来たので家事をやりながら観ていました。
この監督の作風なのでしょうか?
まったり、ゆるふわ、穏便系なのでしょうか?
個人的には全く良さがわからない映画でした。
展開は好き
円で始まってこの映画も円のように終わります。
資本主義社会、搾取し、搾取される社会を割と主人公と同じような、主張の無いテンション感で描くところも好きでした。
「なんか社会ってこんな感じっぽいね」みたいなトーンです。
アーティストが置かれている現状をきちんと描いていたと思います。
このトーンも、展開も好きなのですが、とにかくつまらなかったです。
全体的につまらない
映像的な面白さも、会話の面白さも、展開のトリッキーさも、何もありません
ただひたすら淡々としていて、見せどころがないです。
この映画を人にオススメするときのポイントがありません。
前述した個人的には好みな物語に関しても、「あ、うん。そういうもんだけど、、、で?」っていう終わり方をするので得るものはありません。
特出すべき点がないのでオススメしずらいです。
至極穏やかなジョーカーを観ているようでした。
基本情報
Maru
まる
2024年 117分
キャッチコピー『みんな〇に夢中になる』
製作国 : 日本
日本公開 : 2024年10月18日
ジャンル:ドラマ
あらすじ
美大卒だがアートで身を立てられず、人気現代美術家のアシスタントをしている男・沢田。 独立する気配もなければ、そんな気力さえも失って、言われたことを淡々とこなしている。 ある日、通勤途中に事故に遭い、腕の怪我が原因で職を失う。 部屋に帰ると床には蟻が1匹。その蟻に導かれるように描いた○(まる)が知らぬ間にSNSで拡散され、 正体不明のアーティスト「さわだ」として一躍有名になる。 突然、誰もが知る存在となった「さわだ」だったが、段々と○にとらわれ始めていく…。
※参照元:公式サイト
日本版 予告編
スタッフ
監督 : 荻上直子
脚本 : 荻上直子
製作 : 山田雅子/小池賢太郎/平石明弘
製作総指揮 : 豊島雅郎
音楽 : .ENDRECHERI. / 堂本剛
配給 : アスミック・エース
キャスト
沢田:堂本剛
横山:綾野剛
矢島:吉岡里帆
モー:森崎ウィン
田中:戸塚純貴
吉村:おいでやす小田
大家さん:濱田マリ
先生:柄本明
土屋:早乙女太一
古道具屋:片桐はいり
秋元洋治:吉田鋼太郎
若草萌子:小林聡美
ポスター/パッケージ
おせっかい情報
見る際の注意
なんの注意もないです。
ずっとふわふわしています。
こんな人におすすめ
この監督の映画が好き。
この作品が好きな人が好きそうな映画
- かもめ食堂
- 空気人形 (2009年) 116分
- アキレスと亀
- ジョーカー (2019年) 122分
※完全な偏見です。
⚠️ネタバレ有レビュー⚠️
資本主義社会を批判も肯定もしていない
主人公が三無主義っぽい感じなので、資本主義社会を定点観察しているようなポジションでした。
巻き込まれていき、最後は円で繋がるみたいなラストは収まりがよくていいですね。
あからさまで不自然な会話
チャプターごとに、都合よく質問がされ、主人公が回答するという不自然な会話シーンが複数回あります。
それっぽいことを言うっていう方がによくあるシーン。
あと、同じフレーズを何回も言わせるのやめてもらいたい。
『マキモト、今こうなってました』は許せたんですが、本作のは綺麗事の押し付け感が強くて『うっせぇなババア!さっき聞いたよ!』っていう気分になりました。
アーティストが置かれている現状
搾取され、搾取し、何故売れるのかわからず、有名になったら生活は大変になり、模倣品が出回り、社会が作ったイメージに振り回され、AIの普及で技術力は評価されなくなりって感じで結構きちんと描かれていた印象です。
クリエイティブな仕事をしている人は共感できる点が多かったのではないでしょうか。
まだこのテーマやってんの
こういう系の映画で毎回出てくる問答ですが、何百年も前に結論は出ています。
『人はパンのみに生きるにあらず』
聖書の言葉です。
人間はそういう生き物なので、いい加減その問答は見飽きました。
みんな大なり小なり無駄なことをしながら生きていくもんです。
これでしか生きていけない
『これしかない。これがやりたい。』
わかるんだけどこの主人公は割と普通の人なので映画としては面白くなかったです。
アキレスと亀ではショッキングな手法で表現がされていました。
全く主人公のキャラが違うので比較対象にはなりませんが、面白いのはどっちかと言われたらアキレスと亀です。
創作活動をしている人は、本作の主人公の方が共感してみれるのかなと思います。
応援できない主人公
玄関前で毎回やりとりをしているけど、それはやめなさい。
招き入れて交渉して契約書をまきなさい。
なんだこの主人公。
マジで生きることにやる気がなさすぎて、終盤の『これでしか生きていけない』独白が刺さりません。
それで生きていこうとしていないじゃない。
こだわりも意思もなく、ダラダラしているだけじゃない。
建物が歪んでいる
社会の歪みに巻き込まれているのですか。
そう言う比喩ですか。
寝れないからといってうるさすぎます。あの漫画家。
なんか勝手に嫉妬されたり怒鳴られたりしていましたが仲良くなるのはいいですね。
あと”壁の開通記念”で飯に行った時に恥ずかしそうに自分の漫画を差し出すの可愛かったです。
せめてもの反発も消費される
パンチして空いた穴ですら搾取されるのでもう社会に迎合するか、攻撃方法は不参加しかなさそうです。
縁の下の力持ちも大事じゃん?
『世界最古の木造建築を作ったのは聖徳太子じゃなくて当時の大工だよ』
日の目を見なかったとしても意味のあることをしているということでしょうか。
”モブでもいいじゃない”と自分を納得させるような台詞だなと思いました。
色々社会問題を組み込んでいる
『大学院出てんのにバイトとか無理』
『日本語ちゃんと勉強しようね〜』
『私たちは搾取されている!』
様々な社会問題がなんの工夫もなくわかりやすく描かれます。
ただこの映画の主張は『諸行無常だから。世の中そんなもんだから怒ってないで受け入れよう。でもムカつくからキャンパス殴っちゃったりするよね』って感じなのかなと思いました。
鳥にとっての雨
飛びにくいとか前が見えにくいとか思うんじゃなくて、久しぶりのシャワーだ!ってポジティブに捉えようってことですね。
こういうの台詞で説明するのやめてほしいんですよね。
つまらないんですよ。
映像で表現しようと思ったらできるでしょう。
テレビドラマのトーンなんですよね。
全部台詞で説明しないと我慢できない神経症なのでしょうか。
この映画は映画館で観なくてよかったと思いました。
もうチャリに乗るな
序盤で事故ってましたが、最後も事故ってました。
お前はもうチャリに乗るな。笑
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