みなに幸あれ (2024年) 89分【ネタバレ・考察】部屋でヌクヌク映画を観ているお前ら全員の話。我々の醜さをありありと見せつけてくる怪作。

みなに幸あれ

ネタバレ無し感想

どこがじゃぁあい!
どこがみなに幸あれじゃぁあい!
思っとらんやろがぁあい!

ただただ、気持ち悪いだけの映画として作ってるんじゃなくて、メッセージ性をちゃんと用意してるところがいいですね。
しかしメッセージがわかりやす過ぎました。笑
いちいちセリフで説明してくれるし。笑

すっごく嫌な映画です。
映像がキモいのはもちろんのことですが、内容が嫌!
アリ・アスターみたいなタイプの嫌な映画です。
人類が逃れられない題材を持ってきやがった。

にしてもキャスティングの大勝利ですね。
主演の古川琴音が童顔でキュートなんだけど、絶妙に不気味ですごくいいです。

基本情報

Best Wishes To All
みなに幸あれ
2024年 89分

みなに幸あれ

https://eiga.com/movie/98432/

キャッチコピー『地球上の幸せには、限りがある』
製作国 : 日本
日本公開 : 2024年1月19日
レイティング : R-15
ジャンル:ホラー / スリラー / B級ホラー / コメディ・ホラー

あらすじ

看護学生の孫は、ひょんなことから田舎に住む祖父母に会いにいき、家族水入らずで幸せな時間を過ごす。しかし、どこか違和感を覚える孫。祖父母の家には“何か”がいる。そしてある時から、人間の存在自体を揺るがすような根源的な恐怖が迫ってくる…。

※参照元:U-NEXT


日本版 予告編

英語版 予告編

スタッフ

監督 : 下津優太
脚本 : 角田ルミ
原作 : (原案)下津優太
製作 : 菊池剛/五十嵐淳之/小林剛/中林千賀子/下田桃子
音楽 : 香田悠真
配給 : KADOKAWA

キャスト

孫娘:古川琴音
孫の幼馴染:松大航也
孫の祖母:犬山良子
孫の父:西田優史
孫の母:吉村志保
犠牲者:橋本和雄
孫の同級生:野瀬恵子
孫の祖父:有福正志

おせっかい情報

見る際の注意

とにかくキモいです。
ほどほどにグロいです。

こんな人におすすめ

嫌なホラー映画が好き

この作品が好きな人が好きそうな映画

※完全な偏見です。


 

⚠️ネタバレ有レビュー⚠️

発端はとある都市伝説

幸福の総量が決まっているという都市伝説から着想を得て製作されたそうです。

幸福の総量が地球上で決まっているとしたら、自分が幸せを感じているとき、誰かがどこかで不幸になっているというシーソーみたいな仕組みということです。

でも現実の話

人類は全員、生物の命を奪っていただいています。
でも殺すのは誰かに任せています。

自分が動物を手で殺さなくても唐揚げを食べることができるのは、どこかの知らないところで誰かが代わりに殺してくれているからです。

誰かに嫌な役割を肩代わりさせて、屠殺してもらっています。
そして動物の不幸を美味しくいただいています。

『お前まだサンタクロース信じてんの?』

みなに幸あれ

https://eiga.com/movie/98432/

いつまで子供でいるんだいということですよね。

普段食べている肉が何かの命であることは頭では理解していたけど、どれほどのことなのか実際に見たことがない子が、初めて豚を殺して捌いたみたいな感じの映画だなと思いました。

現実を受け入れるまで右往左往していましたが、
”できれば不幸な人は生まれてほしくないけど、自分があっち側になるの嫌だし、足掻いても無駄だな”
って開き直ったエンディングでした。

なんて醜いんでしょう!

主人公はそれを分かった上で、現実を見ない選択をすることとしました!
わお!なんか胸糞悪いかも!
でも自分だったとしても主人公と同じことするよな!でも胸糞悪い!
うわぁ。嫌な気分。笑

もっと醜いぞぉ!

でも誰かの不幸を見ないと、幸せって感じなくないですか?
比較対象がいないと自分がいかに恵まれているかがわからず、幸福なんて感じなくないですか?
全てが当たり前になってしまいますよね?

豚が死ぬところを見るから、食料を無駄にせずに食べようという気になります。
豚なんて最初からいなくてただ食べ物が降ってくるだけなら感謝すらしなかったでしょう。

まだまだ醜いぞぉ!

おじさんが”パンケーキ食べたい”のダンスやるところは爆笑しました。
こうして下等生物を見てお前ら笑ってんだろという超絶皮肉なシーンだろうと思いますが、まんまと笑いました。

精神的な安定にも他人の不幸は必要不可欠です。

おじさんを裸で踊らせて嘲笑っているとき、誰かを見下して優越感に浸っているとき、実害を与えていなくても、心の中では蔑んだ感情があります。

自分より不幸な人がいるから自分はまだマシという安心感の中で私たちは生きているんでしょう。
自分のポジションがわからなかったら常に不安になりながら上を目指し続けて飽きることのない欲求の思うがままです。
でも他人と比較して自分を納得させることで安心できる側面はあるんじゃないでしょうか。

運である程度決まる幸福量

主人公は割と安定的に幸福を享受している側の家庭に生まれたっぽいです。

現実でも生まれた環境によって所得が決まり、その所得に応じて幸福を買うことができます。
内戦が起こっている国と日本では雲泥の差です。
国内でも親の年収によって子供の幸福度は左右されます。

割と生まれた時点でどこのポジションなのか固定される気がします。

あーあ、嫌な話!キモい映画!

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