ネタバレ無し感想
これはすごい!振り回された! マジで先が予想できないスリラー映画でした。
エンディングも最高でした!
ハラハラさせるのがお上手です。ホラー要素よりもスリラー要素が多い印象でした。
怖いのにジャンプスケアは無し。ありがたい!
ただの怖い映画ではなく、テーマ性も持っていて面白かったです!
基本情報
Cerdita/Piggy
PIGGY ピギー
2022年 100分

https://ttcg.jp/movie/1009400.html
キャッチコピー『殺すか、見殺しか。』
製作国 : スペイン
日本公開 : 2023年9月22日
アメリカ(サンダンス映画祭):2022年1月24日
スペイン:2022年10月14日
フランス:2022年11月2日
製作費 : €2.5 million
興行収入 : $409,224
レイティング : PG-12
ジャンル:ホラー / スリラー
あらすじ
スペインの田舎町。ティーンエイジャーのサラはクラスメイトからの執拗なイジメに苦しんでいた。両親や弟からも理解されず、家の中でも居場所を見つけられないサラはヘッドホンに頭をうずめて自分の気持ちを閉じこめる日々を送っていた。ある日、あまりの暑さにひとりで地元のプールへと出かけたサラは、怪しげな謎の男と、3人のクラスメイトと鉢合わせてしまう。再びクラスメイトたちのイジメの標的となるサラ。しかし、その帰り道、恐ろしい現場に遭遇する。それは、血まみれになった3人のいじめっ子たちが、謎の男の車に拉致され、連れ去られるところだった…。
※参照元:公式サイト
日本版 予告編
英語版 予告編
スタッフ
監督 : カルロタ・ペレダ
脚本 : カルロタ・ペレダ
原作 : カルロタ・ペレダによる同名の短編映画
製作 : メリー・コロメル
音楽 : オリヴィエ・アーソン
配給 : 日本:シノニム、エクストリーム
スペイン:フィルマックス
フランス:バックアップフィルム
キャスト
ラウラ・ガラン:サラ
リチャード・ホームズ:エル・デスコノシド(殺人鬼)
カルメン・マチ:アスン(母親)
クラウディア・サラス:マカ
イレーネ・フェレイロ:クラウディア(字幕ではクラウ)
カミーユ・アギラール:ロシ
ホセ・パストル:ペドロ
ピラール・カストロ:エレナ
フリアン・バルカルセル:トマス(父親)
フェルナンド・デルガド=イエロ:Juancarlitos(警察)
チェマ・デル・バルコ:フアン・カルロス
ポスター/パッケージ
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おせっかい情報
見る際の注意
割とグロいかも。
こんな人におすすめ
スリラー映画が好き。
この作品が好きな人が好きそうな映画
※完全な偏見です。
⚠️ネタバレ有レビュー⚠️
この女優さん、結構歳いってる?
最初、サラは何か障害があって、ずっと親元を離れられない人なのかと思っていました。
10代には見えなくて。
でも物語的にはハイティーンくらいですよね?
不思議なんですが、見ていくうちにこの女優さんが子供に見えてきます。
話し方とか表情とか、特に取り調べのシーンとか子供っぽい。
最初違和感あったんですがすぐに慣れて全然気にならなくなりました。
演技ってすごいですね。
ちょっと登場人物をまとめたい
スペイン映画ということで名前が聞き慣れず、一旦情報を整理したい。
サラ – ピギーと呼ばれてイジメられている。
サラの父親 – 娘への愛情あり。割と放任している。
サラの母親 – 娘への愛情あり。でも過干渉が過ぎる独親。
イジメっ子
クラウディア(クラウ) – サラへのイジメには加担していなかった。止めようと声をかけていた。腕を片方失った。
マカ – 積極的にイジメていた。網を持っていた子。死亡。
ロシ – 写真を撮ってSNSに晒した子。
ペドロ – クラウの恋人。マリファナを一緒に吸った。最後バイクの後ろに乗せてくれた。
サラの家に尋ねてきた母親 – クラウの母親。近所に住んでいる。
親、だいぶ問題あり
親に奪われた社会性

https://ttcg.jp/movie/1009400.html
サラは序盤にSNSで友達が遊んでいる動画を見ていたし、本当は輪に加わりたいみたいです。
”私はピギーだから参加できない”って思っているのかしら。
イジメと母親の過干渉により自尊心も育まれておらず、自己肯定感も大分低い状態に見受けられます。
そしてサラの親は明らかにお店に手伝いはいらないのに”手伝い”といってサラを拘束しています。
勉強をさせているっていうテイだけどサラはノートにグチャグチャを描いているだけだし、勉強していないのは明白。笑
子離れができない親は娘をずっと目に届く場所に置いておきたいんでしょう。
サラは知能も精神もちょっと太ってるけど身体も健康だし、社会性がないは親の過保護が原因でしょう。
母親の過干渉はもはやイジメ
シャワー浴びてる娘のドア勝手に開ける?
ティーンエイジャーよ?
最低限のプライバシーは守って欲しいよね?
父親に買い出しを頼まれて、帰るときに飴を舐めてたら母親に見つかってましたね。
買い出し頼まれたから急いで帰らないとという娘に対して
『急いでるならあんたに頼まない』
って酷くね?
警察署から帰るとき、同級生の親に車で送って行こうか?と言われていました。
それに対して『この子が生理で車を汚すから帰るわ』って。
この母親には呆れるわ。
生理のことを全く言う必要がないのに言ったりデリカシー無さすぎる。
外に行ってもイジメられるし、家に帰ってもイジメられるし、そりゃ逃げ場なくてストレスでやけ食いするわ。
父親はなんかふわっとしてる
クラウ母が娘を探しているって家に来たとき、母親がイジメについて問い詰めていました。
父親も意見を求められていたのに、クラウ母が精肉店の顧客だからって黙秘したのはズルいですね。
母親はバキバキに立ち向かってたのに。
事なかれ主義で参加しないのは加担しているのと一緒ですよ。
親に奪われ続けた選択権

https://collider.com/piggy-movie/
殺人鬼に連れ去られ、目が覚めたサラは逃げるでもなく真っ先に2人を助けようとしてました。
助けようとしてくれているサラに対して、暴言を吐き続けるイジメっ子2人!
コイツら小根が腐って嫌がる!
サラは追い詰められて『私はいつも選択を間違えるの!』って言ってました。
そりゃ過保護で過干渉な親にコントロールされてきたから、自分で選択した経験そんなに無さそうよね。
そりゃ選択の経験不足だから間違えるわ!
選択の機会を奪われ続けていたのだから!
サラに共鳴する殺人鬼
殺人鬼の初登場シーン
序盤のプールサイドのシーンである男の正面に座っている男がウェイトレスにセクハラしてました。
それで殺人鬼と目が合ったら『こっち見てんじゃねーよ!』って言ってきた。
どうやらこの殺人鬼もイジメられっ子気質のようです。
プールに沈んだライフセーバー
両手を後ろに縛られた死体が沈んでましたね!
これがさっき殺人鬼に暴言を吐いていたライフセーバーか!
上は白のタンクトップでしたはサーモンピンクっぽい短パン!同じ服!
あの殺人鬼、あんな白昼堂々と殺したんだ!すげーな!
イジメ・ゼッタイ・ユルサイっていうタイプだ!
やたら腹が目に入る

https://collider.com/piggy-movie/
サラの家で母親を殴ったとき、めっちゃ腹丸出しでした。
こいつもデブだ!
デブでいじめられっ子で、サラと共通点あり!
え?
殺人鬼、サラを連れ去ったとき、お菓子あげた。笑
デブ同士通じ合ってるみたいな展開じゃん。笑
何この感じ。笑
マジでなにこれ。笑
ナチュラル・ボーン・キラーズ?と思いました。笑
サラがストックホルム症候群になって逃避行が始まるかと思った。笑
なんか可愛い!

https://ttcg.jp/movie/1009400.html
なんか童貞っぽい!笑
どうしたらいいのかわからないけど、サラと仲良くなろうとしている!笑
とりあえずタオル落としたり、ぶっきらぼうにお菓子渡してきたり!
なんか不器用で可愛い!笑
殺人鬼の手
”君とは分かり合えると思っていたのに”という切なさを感じる死でした。
なんか手をサラに伸ばしていたような。
もしかしたら彼も、この小さな街で疎外されてイジメられて育ったのかな。
サラの成長
サラはちょっと幼い

https://www.rottentomatoes.com/m/piggy_2022
髪の毛の先っちょ食べるの懐かしい。笑
子供の頃やったことある。笑
でもあれをハイティーンになってもまだやってるのちょっときつい。
いじめられる理由、体型だけじゃない感じがする。
成長が遅いのは親の影響な気がする。
臆病で立ち向かえないサラ
過保護な親の元に育っているので臆病で立ち向かえません。
いじめられたら、水に潜って逃げます。
最初、車でクラウが助けを求めた時も怖くて固まってました。
てかビビってションベン漏らしてました。
あれ笑っちゃった。
取り調べの時も本当のこと言えませんでしたね。
言おうとしたら母親に邪魔されて、生理きてってバタバタで流されちゃいました。
初めての裏切り
父親のスマホをこっそり取ったあと、父親にキスしてたね。
これ初めて親に内緒で悪いことしたんじゃない!?
なんか印象的なシーンでした。
ご機嫌なお父さんかわいかった。
体はもう大人である
生理だってきてるし、性欲だってある。
後半でオナニーしてたけど、最初からペドロのこと性的な目で見ていたね。
体はとっくに大人になっている!性欲だってある!
そして殺人鬼に興奮している!笑
確かに腹出てる割に色気あるけど!笑
あの隠れてる時、エロティックなムード漂ってたけど!笑
オナニーのネタにしてんのあんた!笑
サラのターニングポイント
「ママにはわからない!みんな死ねばいい!」
って言って発狂してましたね。
ここで親の支配からは吹っ切れたということですよね?
振り回されたクライマックス
やられたらやり返せばいい
殺人鬼に車で連れ去られる時、いつものように街の連中に””男連れじゃねーかー””ってからかわれていました。
そしたら殺人鬼、そいつらを車で轢こうとしましたね。
やられたらやり返せばいいって殺人鬼から学んで、速攻、殺人鬼にやり返すことになるのですね。笑
脱走した牛
牛が脱走したニュースが序盤にありましたね。
その牛を轢いてしまったのですね。
華麗に伏線回収っ!
ストックホルム症候群
これはサラ、ストックホルム症候群まっしぐらでしょ。
性欲もあるし、ありのままのサラに対して優しくしてたし、あの殺人鬼とセックスしたいでしょう。
なんか事故ってお姫様抱っこで運ばれてるし、2人とも共鳴しているっぽいし、サラ、闇落ちするんでしょう?
と思いました!
これは私の心が汚れていた!
サラはサラ
『一緒に復讐してやろう』と言われてナイフを握らされました。
”やっぱそういうことだよね”と思った矢先、
サラがナイフを力強く握り、くるっと回って殺人鬼を攻撃しました!
へ!?
サラ、心の中では、ずっと助ける一択だったの!?
イジメっ子たちに何を言われようと、助ける気でいたの!?
これは私の心が穢れていました。
だってコイツら、小根が腐ってやがる!
このイジメっ子2人、自分たちが縛られている状態でもサラを罵り続けます。
こいつら撃ち殺しちまえばいいのにと思いました。
このとき個人的によぎった映像
父親は死に際に『逃げろ、サラ』と言っていました。
母親は殺人鬼に襲われたとき、真っ先にサラに『逃げて』って言ってました。
確かに。サラは愛情は注がれて育ってきたわ。
殺人鬼側に行くには、愛情を注がれ過ぎていました。
サラの心は正常でした。あんな殺人鬼と一緒にしてすみません。
サラっぽい殺し方?
殺人鬼の首の動脈噛みちぎってましたね?
普段、たくさん咀嚼してるから?
こういう殺し方?
なんかこれって、デブいじり?
笑っていいの?
製作者ちょっとイジワル?笑
サラの初恋の相手?
殺人鬼を殺してしまったとき、『だめ!死なないで』っていてました。
もしかしてサラの初恋だった?
去り方がかっこ良すぎる
イジメっ子に銃口を向けたとき、まだ私は”あ、やっぱり撃ち殺すのかしら!?”なんて思ってました。
銃声が聞こえたとき、イジメっ子を撃ち殺したのかと思いました。
殺人鬼に攻撃をしたのは”誰かのコントロール下には”もうならない。自分の意思で動く!”という事だったのかと思ったら縄を撃ってました。
イジメっ子2人とも生きてる!
イジメっ子のロープを撃って、2人を解放していました!
また疑ってすみません!サラはずっと助ける一択!
それにしても何も言わずに去って行くサラの背中はマジでカッコ良すぎました。
これからは自分で選択していく
これはサラが過保護な親から自立する映画という事でいいですかね?
序盤のイジメられて裸足で帰るサラの足元と、殺人鬼をやっつけて自分をイジメてた連中すら助けて帰ってくるサラが対照的でした。
足元がやたら象徴的に撮られていたからサラの親離れ宣言ということかしら!
唯一イジメてなかったクラウ
サラを唯一、イジメていなかった子が、車の荷台からサラに助けを求めていました。
序盤にペドロとバイクに乗っていたシーンがありましたが、同じピンクのブレスレットを着けていたので誰なのかわかりました。あとこの子だけショートカットだったのでありがたかったです。
この映画、親切設計です。
クラウが行方不明になったとき、クラウ母がサラの家を尋ねます。
その時に『家も近くだし、仲も良かったから何か知っているかと思って』といっていました。
仲が良かった時代があったからこそ、ちょっと庇っていたんですね。
最初、店を出て行く時も挨拶をしていたし、プールでもイジメを止めようとしていました。
腕が吹き飛んでた
サラと殺人鬼が取っ組み合いして、流れ弾に当たってクラウの腕が吹き飛んでいました。
動脈いっちゃってるんで出血多量で死にますね。
もっと血を出してくれても、こちらは大歓迎でしたよ監督。
謎
全ては祖国のために
って書かれていた建物と、殺人鬼の車の中にあった宗教的な飾りはよくわかりませんでした。
あの愛国心つよつよ看板の建物の人だけ、裸で帰るサラを心配してくれていましたね。
現代のイジメは陰湿
ネットのイジメって親は気付けないよね。
あの母親、イジメに気がついたら速攻、行動に移してました。
娘にダイエットさせようとしたり、相手の親にタンカ切ってたり、この母親結構強かった。
イジメの原因を両サイドから解決させようとするの、割とシゴデキでしたね。笑
個人的に嫌だったシーン笑
SNSで盗撮された写真をあげられて、それをサラが裏の肉吊るしてるところで見た時、生肉にもたれかかったの嫌だった。笑
衛生面的に。笑
肉屋の娘ということでちょっとヴィーガンズハムな展開くるか!?と思いました。笑 </p
関連情報
映画の背景
元は短編映画だったそうです。
ALTERという短編ホラーを配信しているYoutubeチャンネルで見ることができます。
カルロタ・ペレダ監督

https://en.wikipedia.org/wiki/Carlota_Pereda
スペインの女性監督で、本作が長編第一作目だそうです。
華々しいデビューですね。
主演のローラ・ガラン

https://es.wikipedia.org/wiki/Laura_Gal%C3%A1n
サラ役の女優さん、まさかの1986年生まれ!?
2022年の公開当時で36歳!
すごい演技力でした!
愛らしい少女に見えてた!
しかもめっちゃ体張ってた!
2018年に長編デビューしたそうで女優歴はそんなに長くないみたいです。
すげえ!
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