ネタバレ無し感想
とにかく美しい映像美で精神世界が描かれていきます。 アート版のインセプション。
序盤の20分くらいは意味不明ですが、ちゃんと後半は面白くなっていくので安心してください。
恐らくなんですがあまり深く考えてはいけません。
多分2回見てはいけない作品のような気がします。
インセプションと羊たちの沈黙とマルホランド・ドライブを混ぜてアングラ・アートで出力したような作品でした。
とにかくビジュアルが良すぎます。
アングラ・アートが好きな方にはツボなんじゃないかと思います。
基本情報
The Cell
ザ・セル
2000年 107分
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https://film-grab.com/2014/11/06/the-cell/
キャッチコピー『その人の絶望を、受け入れることができますか』
キャッチコピー(英語)『HIS MIND IS HER PRISON』
製作国 : アメリカ
日本公開 : 2001年3月24日
アメリカ:2000年8月18日
製作費 : $33,000,000
興行収入 : $104,155,843
レイティング : R-15
ジャンル:SF・ホラー / ホラー / SF / スリラー
あらすじ
人間の意識に入り込む研究をする心理学者キャサリンに、FBIからある依頼が。それは逮捕された殺人鬼スターガーの意識に入り、彼が監禁した女性の居場所を探し出すというものだった。スターガーの精神世界に足を踏み入れた彼女に、異様な光景が広がるが…。
※参照元:U-NEXT
日本版 予告編
英語版 予告編
スタッフ
監督 : ターセム・シン
脚本 : マーク・プロトセヴィッチ
製作 : フリオ・カロ/エリック・マクレオド
製作総指揮 : ドナ・ラングレー/キャロリン・マネッティ
音楽 : ハワード・ショア
配給 : アメリカ:ニュー・ライン・シネマ
日本:ギャガ
キャスト
キャサリン・ディーン:ジェニファー・ロペス
ピーター・ノヴァク:ヴィンス・ヴォーン
カール・スターガー:ヴィンセント・ドノフリオ
ミリアム・ケント博士:マリアンヌ・ジャン=バプティスト
ゴードン・ラムジー:ジェイク・ウェバー
ヘンリー・ウエスト:ディラン・ベイカー
ジュリア・ヒクソン:タラ・サブコフ
カール・スターガー(少年):ジェイク・トーマス
テディ・リー:ジェームズ・ギャモン
コール:ディーン・ノリス
リード博士:プルイット・テイラー・ヴィンス
ルシアン・ベインズ:パトリック・ボーショー
エドワード・ベインズ:コルトン・ジェームズ
エラ・ベインズ:ミュゼッタ・ヴァンダー
アン・マリー・ヴィクシー:キャサリン・サザーランド
おせっかい情報
見る際の注意
割とグロあり。
直接的な描写はないが子供が酷い目に遭います。
こんな人におすすめ
サイコスリラーが好き。
アングラ・アートな映像が好き。
この作品が好きな人が好きそうな映画
- インセプション
- パプリカ
- 羊たちの沈黙
- マルホランド・ドライブ
※完全な偏見です。
⚠️ネタバレ有レビュー⚠️
ジェニファー・ロペスの演技
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なんというか、上手くはないかも。
精神科医には見えない。
博士号を取った人にも見えないです。
でも穏やかで囁くような話し方はめっちゃ精神科医っぽかったです。
序盤はちょっとわけわからなすぎた
ちゃんと後半に繋がってあとでわかるので大丈夫ですが、離脱する人もいたんじゃないでしょうか。
それくらいちょっとつまらないかも。
私は全く予告編もあらすじも見ずに視聴を開始したのでマジでなんの話なのかわかりませんでした。
字幕に困惑
映画内の字幕では”分裂症”と言われていましたが統合失調症のことです。
精神分裂病と呼ばれていましたが2002年に統合失調症と呼び名が変わったそうです。
困惑してしまいました。
日本では2002年(平成14年)まで、精神分裂病(せいしんぶんれつびょう)という呼称だったが、現在の統合失調症へと改訂された。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%B1%E5%90%88%E5%A4%B1%E8%AA%BF%E7%97%87
キャサリンの動機
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FBI捜査官のピーターは過去に救えなかった命があったため、動機が明確にありましたが、このキャサリンに関しては特段動機を感じませんでした。
ピーターの話に触発されたという物語の展開ではありますが、意味ありげにジェニファー・ロペスの顔のドアップを写すだけではなんか微妙でした。
研究への情熱も描いて欲しかったです。
何がなんでも救わないといけないという疾走感もなかったです。
あと精神科医の家がサブカル感満載すぎませんか。
タバコらしきものを吸っていましたが吸い方的にマリファナですよね。
猫もいるし最高の家じゃん。
シリアルキラーの特徴
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- 7人殺している
- 女に首輪を付ける
- 洗礼式で死にかけたので水に執着するようになった
- 小さい頃、鳥を拾ってきたが、父親に見つかりそうになったので水に沈めて殺した。(救ったと認識している)
- 幼い頃に実父から身体的虐待を受けていた
- 父親の指示により継母の女性器を見せられたりしていた(?)
- 女の子の人形で遊んでいたので恐らく性同一性障害
- 家事をやらされたりしていた
- 実母は不明
- 漂白剤で人形や遺体を白くしていた
- アルビノの犬を飼っていた
- 遺体に精液をかけたりしていた
- 自分自身を吊るしていた
- 何かの薬を服用していたっぽい
- 医師によると分裂症(統合失調症)らしい
- 溺れる女を撮影
犯行が支離滅裂で意味がわかりません。
サイコパスなんで理解できなくていいんでしょうね。
ルール
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- 意識の持ち主は光の反射で居場所を伝えられる。
- 潜水中にここが精神世界であることを忘れると意識が戻らなくなってしまうことがある。
- また、精神世界で身体的なダメージを受けてしまうと現実世界でも身体的にダメージを受ける
- 手に埋め込んだセンサーを押すと現実世界に戻ってこれる。
- 現実世界に戻ってきたかどうかの合言葉があるらしい。
- かなり体力を消費するっぽい
ずっとしっくりこない分析
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FBIのピーターの分析によると見つけて欲しいと言っていましたね。
でも個人的には犬の毛は気が付かなかったんだと思います。
動物の毛って半端ないですから。
あと精神科医のキャサリンがいうには、犯人が自分を吊るしていたのは無重力を感じたかったのではと言っていました。
これは絶対違うでしょ。余計重力を感じるでしょ。
背中の皮膚の痛みの分だけ重力を感じるでしょ。
あとあれ協力者いるでしょ
背中にフックを引っかけてんだから。
1人じゃ無理じゃんか。
誰も言及しないのね。
精神病への理解度に違和感
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分裂症と表現されていましたが統合失調症ですかね?
子宮内のウイルス感染で発症し、治療法はないなどと言っていましたが、先天性で抜本的治療はないということを表現したかったんでしょうか。
トラウマなどが原因で発症すると言っている点はPTSDですね。
犯人が昏睡状態になったのと、犯人が服用していた薬には検討がつきません。
本作は2000年の作品ということもあり、そこまで精神医学が進んでいないようには思えないのですがどうなんでしょうか?
私は当時物心もついていないのでわからないです。
特定の精神病名を出してしまうと偏見を煽ることになってしまうため、配慮のためあえて情報を撹乱させたとも思えません。
思いっきり統合失調症と言ってしまっているので。
犯人役の俳優
バスタブで落としそうになった薬の瓶をナイスキャッチしていましたね。
しかもその直後に全裸で熱演。
体張って頑張っていましたね。
お気に入りのシーン
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毛布の波から砂漠へシーンが移ったシーン好きです。
あとFBIの突入シーンかっこいい。
カールの被害者コレクションなんて現実に美術館作ってほしいです。
ちょっとSAWっぽい。
あとカールの意識の中で黒い犬が夢中でブルブルしてるの可愛かった。
カールの母親が一瞬登場
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『夫が盗んで行ったの』
『息子には感情がないわ』
と言っていましたね。
このシーンめっちゃ好き。
なんで素人のピーター?
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キャサリンが夢と現実の区別がつかなくなって現実に戻ってこれなくなったとき、なんであの装置とは初めましてのピーターが行ったんでしょうか?
あと彼女の弟が交通事故で事故死した話をしてこれが夢だと思い出すってなんだこれ。
中世の拷問を受けていましたね。
この映画以外で描かれているの見たことがないです。
いいもん見れたなぁ。
悪魔に聖痕?
サイコの夢の中には悪魔と大人カールと少年カールがいました。
それぞれ別の姿で登場しますが、1人のため悪魔を指したら少年カールも死んでしまいます。
悪魔を殺す時に足と両手に矢を撃ち動けなくして、そのあと腹に剣を刺していましたね。
これはなんなんだ。キリストと同じところに傷をつけていましたね。
救われたのか?
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最後は洗礼のような形で溺死させていましたね。
キャサリンはまるでマリアのように慈悲深いキャラクターなので違うとは思いますが、めちゃくちゃ残酷な殺し方じゃないですか。
カールのトラウマと同じ方法で殺してしまうって。
もう救えないからせめて介錯してあげたような感じですかね。
昏睡には効果がなさそうな装置
昏睡状態の少年は物理的に脳の回路を修正してあげないと起き上がらない気がします。
サイコパスの精神診断やトラウマの治療なんかには使えそうな装置ですが、昏睡状態などの物理的損傷の場合には効果がない気がしました。
精神科医の宿命
なんというか、精神科医ってすごいですね。
カール少年は救えなかったけど、それでも諦めないという尊いエンディングでした。
本作に関連があるであろう作品群
ファンタスティック・プラネット

https://boiler.thebase.in/items/33970582
ダミアン・ハースト
牛やサメを輪切りにしてホルマリン漬けにし、作品を制作しているアーティスト。

https://artscy.sites.ucsc.edu/2014/11/04/damien-hirst/
オッド・ネルドルム
『夜明け』

https://www.wikiart.org/en/odd-nerdrum/dawn-1990
オッド・ネルドルム – Wikipedia
Dawn_(painting) – Wikipedia
H・R・ギーガー

https://ja.wikipedia.org/wiki/H%E3%83%BBR%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%BC
腹裂きの刑
古代より近世に至るまで、オリエント、地中海世界、中国など世界各地で行われていた。ただ腹を裂くのみならず、内臓、特に小腸を引き出してウインチに巻き取り、晒し者にする場合もある。腸の引き出しに重点を置く場合は腹部を裂かず、肛門から腸を引き出した。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%B9%E8%A3%82%E3%81%8D%E3%81%AE%E5%88%91

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%96%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%AE%89%E6%95%99
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