ネタバレ無し感想
ソフィア・コッポラ映画の色彩って毎度とっても美しいですね。 本作もビジュがめちゃくちゃいい。
特にニコール・キッドマンが本当に本当に美しい。
あの淡い色の衣装が肌と髪にマッチしてる!しかもめっちゃスタイルいい!
個人的に過去最高に美しいキッドマンだったかも。
ただ画面が暗過ぎるくらい暗いです。ほんとに蝋燭の灯りで生活してる明るさを体験できます。
画面の明るさMaxにしても暗かった。
上品過ぎて面白味にはかけますが、ソフィア・コッポラのセンスが合う方は楽しめると思います。
基本情報
The Beguiled
The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ
2017年 94分
キャッチコピー『ひとりの男、狂いゆく女たち』
制作国 : アメリカ
日本公開 : 2018年2月23日
アメリカ:2017年6月23日
製作費 : $10,000,000
興行収入 : 世界:$27,869,129
アメリカ・カナダ:$10,709,995
日本:7000万円
ジャンル:スリラー
あらすじ
南北戦争中のバージニア州。女子寄宿学園に通うエイミーは傷を負った兵士・マクバニーを見つけ、手当てをしようと学園へ連れ帰る。教師や生徒はワイルドでハンサムなマクバニーに興味津々。誠実な態度のマクバニーは、全員から好意的に受け入れられるが…。
※参照元:U-NEXT
日本版 予告編
英語版 予告編
スタッフ
監督 : ソフィア・コッポラ
脚本 : ソフィア・コッポラ
原作 : トーマス・カリナン『The Beguiled』
製作 : ユーリー・ヘンリー/ソフィア・コッポラ
製作総指揮 : フレッド・ルース/アン・ロス/ロマン・コッポラ/ロバート・オーティス
音楽 : フェニックス
配給 : アメリカ:フォーカス・フィーチャーズ
日本:アスミック・エース/STAR CHANNEL MOVIES
キャスト
ジョン・マクバニー:コリン・ファレル
マーサ・ファーンズワース:ニコール・キッドマン
エドウィナ・モロー:キルスティン・ダンスト
アリシア:エル・ファニング
エイミー:ウーナ・ローレンス
ジェーン:アンガーリー・ライス
マリー:アディソン・リッケ
エミリー:エマ・ハワード
陸軍大尉:ウェイン・ペレ
おせっかい情報
見る際の注意
ちょいグロあります。
こんな人におすすめ
ソフィア・コッポラの映画が好き。
この作品が好きな人が好きそうな映画
- バージンスーサイズ
- めぐりあう時間たち
※完全な偏見です。
⚠️ネタバレ有レビュー⚠️
1971年版『白い肌の異常な夜』
本作はトーマス・カリナンの小説『The Beguiled』の映画化です。
1971年に『白い肌の異常な夜』という邦題で映画化されています。
白い肌の異常な夜 (1971年) 105分【感想・考察】モテ過ぎて困っちゃう!登場人物の行動が不可解過ぎて笑えてしまうホラー映画
1971年版では負傷兵のジョンがかなり滑稽に描かれています。
見境なく女を口説くし、誰彼構わずキスしまくるので笑えました。
女たちもあからさまにジョンを狙うし、この男の奪い合いみたいなことになり、わかりやすいです。
”この男がいるから私たちの生活が乱されるんだわ!”ということになり毒キノコを食わされ、ジョンが殺されます。
1971年版は露骨すぎる脚本で、コメディに見えてしまうところもありましたが、プロットは女の集団意識や意地汚さや捻れた性欲のようなものが描かれていて良かったです。
本作では明らかに男がアタオカで、女の欲求不満や嫌なところはあんまり描かれません。
1971年版はあまりにも下品すぎるし、本作は上品すぎる印象です。
こんな上品な表現ではぶっちゃけ物足りない。
せっかく面白い題材なので、誰かホラー映画として作って欲しいなと個人的には思っています。
スマートな脚本
オリジナルと比較すると、導入がスムーズです。
女学院の構成とか、オリジナル版でも印象的だった””レイプされるって聞いたよ””ってセリフも違和感なくサラッと組み込んでます。
思い返してみるとオリジナル版は終始、違和感だらけだったな。笑
本作で怖いのは男

https://citymagazine.si/en/the-beguiled-2017-movie-trailer/
あと女怖いじゃなくて男怖いに180度内容が変わってしまってるような展開でした。
むしろ男が性欲に負けて女を襲って、事故で脚を切られてとち狂ったみたいになってる。
あと最初にオリジナル見てなかったら、
愛想が良くていい人かと思ってたら、突然性欲にかられて豹変する男まぢ怖いっていう真逆の印象になってました。
一途なジョン
複数の女性陣に好かれるんですが、””愛想が良い””範疇に収まる程度のコミュニケーションで全体的に好かれていました。
オリジナル版みたいに誰彼構わずキスしたりエチエチな会話をしたりしないです。
女だらけの館に来て、チヤホヤされて調子乗って””誰でも行ける!””と思った感じでもなく、割と最初からエドウィナにだけアプローチしてますし、ちゃんとエドウィナを襲います。
本作のジョンはエドウィナを襲います。
1971年版では襲う女と婚約する女が別の女だったような。
女の性欲描写は何処へ
女の性欲の気持ち悪さ描かれていないです。
ちょっと食卓でパイマウント取ってたりしましたが、
オリジナル版みたいな”(性的に)彼と何かしたい!私がするのよ!”みたいな熱烈な欲望を感じませんでした。
つまらない生活に突然、男が現れたから興味ある!くらいの熱量に見える。
最初、負傷したジョンを救った時、”宗教的な理由で兵士を救ったのかな〜?”と思いましたが身体を拭くシーンを執拗に見せるので”おやおや?”となります。
表現がかなり抑えめなので1971年版を見ていなかったらなんの話かわからなかったかも。
オリジナル作品と違って心の声とかもないし、ホラーっぽさもないので淡々としててあんまり面白くないです。
期待した作品ではなかった
女の性欲と嫉妬にまみれたギトギトのホラー映画観たかったな〜。
オリジナル版が結構無理な展開やセリフが多かったので、その不自然さを払拭したようなリメイク版かな?と思っていたのですが、あんまり女怖いって感じの作品ではありませんでした。
豹変する男怖い映画でした。笑
関連情報
参考情報
白い肌の異常な夜 (1971年) 105分【感想・考察】モテ過ぎて困っちゃう!登場人物の行動が不可解過ぎて笑えてしまうホラー映画
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