ファウンド (2012年) 103分【ネタバレ・考察】少年は生首に思いを馳せ、現実を知る。あの頃抱いていた大人への不信感を思い出させてくれたB級低予算ゴア映画。

ファウンド

ネタバレ無し感想

B級低予算ながら見応えのあるホラー映画でした。 肝心のゴアシーンですが、映像自体は偽物感満載で安っぽいです。
でもショッキングなシーンが2つほどありました。

俳優の演技には目を瞑ってください。笑

側から見たら普通の家庭ですが、中身が腐っているという家族地獄系映画でした。
アメリカン・ビューティーや普通の人々に通ずるハリボテ&中身腐ってる虫食い家庭です。
サイコパスが誕生する家庭ってこんな感じかな〜っていう映画ですかね。

オーストラリアでは上映禁止となり、2分カットされた後にDVDとして発売されたみたいです。
ホラーで上映禁止となると箔がつきますね。
イギリスでも98秒カットされてDVDが発売されているみたいです。
どこのシーンなんだろう。

ちなみにパッケージの男性は腹筋バキバキだったけど、映画内ではお腹ぷよぷよかも。
別に期待していたわけではないけどパッケージ詐欺かも。笑

基本情報

Found
ファウンド
2012年 103分

ファウンド

https://www.rottentomatoes.com/m/found_2014

キャッチコピー『僕の兄は、最も切ないサイコキラー』
キャッチコピー(英語)『MARTY LOVED HORROR MOVIES…UNTIL HIS LIFE TURNED INTO ONE』
制作国 : アメリカ
アメリカ:2012年7月14日
レイティング : R15+
ジャンル:ホラー / バイオレンス / ゴア / ボディーホラー

あらすじ

11歳の少年マーティ。学校ではいじめられ、両親も不仲。そんな彼の楽しみは、家族の秘密をのぞき見すること。お母さんの秘密は、ベッドの下に隠されたラブレター。お父さんの秘密は、車庫の奥のヌード雑誌。だからお兄ちゃんが、クローゼットに生首を隠していても変じゃない。時々変わる生首を、人知れず取り出しては眺めるマーティ。しかしある晩、いつものようにクローゼットを探るとそこには同級生の首が…。僕が秘密を知ってること、お兄ちゃんが気付いたかもしれない…。

※参照元:Amazon Prime Video

日本版 予告編

英語版 予告編

スタッフ

監督 : スコット・シャーマー
脚本 : スコット・シャーマー
原作 : トッド・リグニー『ファウンド』
製作 : レア・テイラー/ダミアン・ウェスナー
音楽 : マイク・アンダーソン
配給 : オクトーバー・ピープル

キャスト

ギャビン・ブラウン:マーティ
イーサン・フィルベック:スティーブ(兄)
フィリス・マンロー:母親
ルイ・ローレス:父親
アレックス・コギン:デイビット(マーティの親友)
シェイン・ビーズリー:劇中劇・ヘッドレスの殺人鬼

おせっかい情報

見る際の注意

子供がひどい目に遭います。 偽物感満載ですが、かなりショッキングなシーンがあります。

こんな人におすすめ

B級ゴア映画が好き。

この作品が好きな人が好きそうな映画

※完全な偏見です。


 

Amazon Prime Video<字幕版>

ファウンド

ファウンド DVD

⚠️ネタバレ有レビュー⚠️

登場人物はみんなその辺にいそうな、多少の歪さはありつつも割と普通の人たちでした。

いじめっ子
そしていじめっ子にちゃんと罰を下す教師
ちゃんと大人として道徳を説く黒人牧師
仕事で忙しくて子供と向き合うことができていない母親
亭主関白味が強めで””昭和の頑固親父””っぽい感じの父親
同じ趣味を持った友達

その中で唯一、トチ狂ってるのが、
唯一、自分の絶対的味方でいてくれる兄貴というところという、日常に紛れ込んだ強烈なホラーを感じました。

一軒家の中で隔絶された家族

それぞれの心が全く通じ合っておらず、両親と兄はなぜか憎み合い、弟は両親を信用していません。
崩壊している家庭の悲劇物語 シリアルキラーverという感じですかね。

兄貴の殺人

生首を持って帰っているのはわかったんだけど、体はどうやって処理しているんだろう?
親父はいついもTVを見ているっぽいんだけど、連続殺人のニュースとかなんも言及なかったから、行方不明として処理されているのかしら。

ヘッドレスのVHSパッケージに挟まれていたメモによると、既に5人殺していて、
弟をいじめた黒人少年も殺していたから計6人は確定しているよね。
持って帰ってきているということは、あの生首をオナホとして何度か使い回すんかね。

弟によると、殺しているのは主に黒人の女性ということですね。
父親の白人至上主義思想に影響を受けていて、黒人は殺してもいいと思っているみたい。最悪すぎる。

ヘッドレスと同じことをしているとしたら、
痛めつけて殺す
生首を切り落として、首の動脈から流れる血を浴びる
目玉を食べる
生首(口ではなく首の方に挿入)でオナニーする
わけですね。

そしてヘッドレスと同じ結末を辿るのであれば、血まみれ全裸で外に出たあと、撃ち殺されるわけですね。
全裸だし普通に刑務所行きそうだけど。

兄のラストカットは解放を意味して全裸でマスクなしのありのままの姿だったのかな。
これで呪縛から解放されたという感じ?

兄貴、神出鬼没すぎない?

いつ働いてんのw
“え!?今!?”ってタイミングでフラッと登場したりするw
映画館のトイレとか、列車の下とか、
トリッキーな弟の居場所がなんでわかるんw
ご都合展開です!w

あと父親が弟を殴った時にすかさず登場w
そうか、教会に行くのは日曜日だから仕事ないのかw

あとなんで映画館のトイレにきたんw
昨日の夜、弟のクローゼットから生首を取り返した時点で言えば良かったのにw
感情的にあの時点で怒らなかったのはまず証拠隠滅して弟に通報されても大丈夫な状態にしてからキレに行ったのかね。
てことは割と冷静だ!

てかマーティいっつもおしっこできないやんw

サイコ兄貴があんなに弟を溺愛する理由がちょっとよくわからない。
弟ばかり贔屓にされて、弟に悪意の矛先が向いてもおかしくないのに、めっちゃ溺愛しているよね。
兄貴からすると、
“両親は成績やレッテルだけで判断してくるけど、弟だけは無条件に自分を好いてくれた。あの両親はまともに人を見てくれない。だから俺が守って理解してやらないといけない。兄にとっても唯一の拠り所。”みたいな感じに見えた。

ハリボテ両親

兄貴と弟の扱いに差がありすぎる。
どうやら兄貴の方が出来損ないのようで、父親は”工場なんかで働きやがって!”とまるで失敗作かのように怒鳴ったりします。
母親は止める素振りがないどころか、弟とそれを馬鹿にする顔真似遊びをしている。
もうおかしい。両親から兄貴へのいじめじゃん。

工場勤務で実家暮らしでも家にお金は入れているというセリフがありましたし、全然真っ当ですよね。
2012年の映画なので、当時の感覚あまりわからないのですが、今時は節約のために実家住まいの人たくさんいるよね。

とにかく父親も母親も工場勤めは底辺の仕事だと思っているみたい。
黒人差別もそうですけど、人間性を見ずにレッテルしかみてない毒親みたいですね。

マーティは成績が良くて大人しいから好かれているっぽい。
でもマーティも両親を信用していないよね。

子供より金

父親と映画館に行った後の帰りの車の中で、吐きそうになったマーティが
『車は汚さないよ』
って言ってましたね。多分普段から自分のことなんて心配していなくて、金とか世間体ばかり気にする言動を繰り返しているから、
マーティからこのセリフが出てくるんだよね。

マーティがいじめっ子をボコボコにした時も
『裁判沙汰だ!大ごとだぞ!』
って息子の心配を全然しなかったし。
まず話を聞けよ。あといじめの件は知ってんだよね?

兄がマーティに『お前のベッドの方が頑丈だから』ってのも親から物資的な差別も受けてんのかね。

悪趣味少年マーティくん!

家族の秘密を漁ったりするのは感心しないぞ!
なんか相手を尊重するカルチャーがない家庭ね。

序盤のマーティの謎行動

なんで音楽をかけてからバッグを見るの!?
ムード作り!?
兄貴が帰ってきたら、足音とかに気がつけなくない!?

と思ったら言わんこっちゃない。
この兄貴はいつ働いているのかわからない神出鬼没ニキなんだから!

あとあのゴム手袋洗って戻しているよね!?
キッチンの下の棚から取ってたぞ!笑
死体触ったゴム手袋で洗った食器なんて使えねーよ!笑

『that’s no realistic』

B級映画にツッコミ入れながら観てるのかわいいw
わかるww突っ込みながら見るのが楽しいよねw

劇中劇のヘッドレス

内容はなくて、猟奇的殺人鬼が女を2人殺すだけの内容でした。
生首がめっちゃマネキンです。

ただ内容が強烈で、目玉を取り出して食べたのはまだしも
生首の首のところ(喉?)にちんちん刺してオナニーしていました。

生首でオナニーって、てっきり口に挿入するのかと思ったら、首でした。
確かに歯が当たるだろうし、顔を見ながら抜けるわけですね。

最後は警察に撃ち殺されて終わり。
アイディア一本勝負のストーリー皆無作品んでした。笑

暴力はそんなに良いものじゃない

ファウンド

https://www.rottentomatoes.com/m/found_2014

序盤のアニメはマーティが書いているコミックかな?
悪魔が顔食ってたね。

ホラーは好きで最初は怖いものに興味本位で生首を見たり、他人のお化け屋敷みたいなところに入ってみたりしたけど、
自分が兄貴のターゲットになるかもとなってしまった時に初めて被害者に共感して暴力がロクでもないものだと気がついたのね。
そんで漫画を焼いたのですね。

少しずつ、悪影響を受けている弟

黒人牧師との握手を拒んだよね。
これって差別意識によるものだよね。

あと序盤では殴っても変わらないよって言っていたのに、今回は徹底的にぶちのめしたよね。
明らかに心が死んでいっているし、兄貴の悪影響を受けている。

名シーンっぽく撮ってんじゃねえw

マーティがコミックを焼いたあと、兄貴と追いかけっこしたあと、
兄貴はマーカスが黒人だからロクでもないやつ、殺しても良いみたいなこと言ったけど、
マーティは黒人だからじゃないって言ったね。
弟はあの父親と兄貴と生活していて、黒人にいじめられてたのに白人至上主義には傾倒していないんだ。

でも『殺してくれてありがとう』って言ったね。
夕日をバックに抱き合ってんじゃねえ。美しいシーンとして撮ってんじゃねえ!

大人が役立たずだから、いじめは暴力で解決⭐︎

序盤のシーンでアフリカ系の少年にいじめられますが、いじめっ子がちゃんと罰を受ける映画珍しい!笑
大体、罰を受けるのって後だよね!笑
と思ったら後で兄貴に殺された!笑

あの白人で痩せ型のおばさん先生はちゃんと罰を与えていましたね。
このように大人がちゃんと対応してもクソみたいなデマは流されるし、
大人に相談したら多分”お前チクっただろ”って言っていじめがエスカレートするだろうな。

『殴り返しても意味がないかも。もっと怒ってもっといじめらるかも。』

大人に相談しても意味がないことを知っているんだからそりゃ殴るわな。
”こいつが本気出したら殺される”と思わせるくらいのことをしないと、多分永遠にいじめは続くと思う。

黒人牧師の言っていることは教科書的には正しいけど綺麗事よ。

お〜?sorryに気持ち込めるのか〜?どうするん〜?と思ったら

『I hope you gotta hell』

おおおお気持ちいい〜!
が、しかしこれはサイコパス兄貴へと化す第一歩という感じがしました。

ずっといじめられてきたことに関して相手は謝罪もなんもしてないんだから謝る筋合いねーよ。
お前ら大人はなんもしねーくせに綺麗事ばっかほざいてんじゃねーよ。
綺麗事で何が解決すんだよ。

つか息子に対して”暴力振るうな!”って叱った直後にビンタとかほんとブーメランすぎて母親もgotta hellですね。

子役、演技ができないw

涙が変すぎるw
この子役は泣けなかったのねw
割と粘着性の高い液体を毎回塗ってるの丸わかりw

俺たちを解放する

世界が狭すぎる〜。
ただあの兄弟の社会性の無さは両親の影響な気もする。
両親の考え方がだいぶ歪んでいるから、交友関係うまくいかないよね。

兄貴も弟だけが拠り所みたいな感じになってしまっているね。
普通ならさっさと家から出ていきそうな気がするけど、なんか兄貴が実家に住み続けるのって弟のそばにいてやらないとっていう思いがありそう。
弟を両親から守れるのは俺だけだってなってそう。

サイコだ

母親も性的に遊べるんだ、、、。
しかも弟に声を聞かせるのはなんでだ、、、。
お前を苦しめる両親を俺が懲らしめてやるんだぞ。お兄ちゃんかっこいいだろってこと?

それで弟が泣いたから『俺のせいじゃない』って、お前のせいだよ。
兄貴は100%の善意で両親を殺したのか。
兄貴、知らんかもしれないけど弟は割と両親に甘やかされて育っているから両親のこと好きやで。

母親を先に殺して、ヘッドレスオナニーやって、その後に父親を殺したという流れかな。

モザイクの向こう側

ファウンド

https://www.rottentomatoes.com/m/found_2014

マーティが拘束され、兄が部屋に入ってくるシーンで、一瞬、兄の股間にモザイクがかかります。
どうなっていたんだと思ったらデカチンが大勃起していました。

ショッキングすぎるラストカット

おい!少年!マーティ役の俳優!大丈夫だったか!
この撮影、トラウマにならんかったか!?
俳優の子がちょっと心配になりました。

『身体中が痛い』って言ってたけど兄貴に何された?
『空っぽの目をして』ってことは兄貴、目玉を食べたね。

ラストカットがマジで一瞬だけど衝撃的すぎるし、このシーンのグロだけやたらリアル。

『発狂したくなるけど、一回発狂したら戻って来れない』
言いたいことわかるわ。お化け屋敷行った時とか同じ気持ちになる。
一回パニック起こすと安全な場所に移動しないと平常心戻せない。

『こんな体験は人を歪ませる』
最後ど正論で終わったの笑ったw

バイオレンスなコンテンツは教育に悪いのか?

本作では”はい!よろしくないです!”という内容になっている気がします。 しかし、この映画自体が暴力的なコンテンツなので、ミイラ取りがミイラになっているような。

ラストの兄貴を見る限りだと、根本的に狂っている感じがしましたが、あのB級作品”ヘッドレス”に感化されて殺人鬼に目覚めてしまったような。 弟もホラーコンテンツや兄貴の影響で少しずつ暴力的になっていっていました。

余談

本作をきっかけにゴア映画にハマりました。
ヘッドレスのシーンとラストシーンの衝撃が強すぎて、初めてみた時は頭から離れませんでした。

あと、本作を見て子供の頃に感じていた”大人への不信感”や”大人がいう理想論や綺麗事へのイライラ”を思い出させてくれた作品でした。
あぶねえ、年取って丸くなるところだったぜ。

参考情報

ヘッドレス (2015年) 86分【感想・考察】低クオリティな悪趣味映画だった。思いっきりネタバレ書きます。

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