ネタバレ無し感想
ビジュアルボイス様のご招待で先行視聴させていただきました。
2025年9月4日よりHOPPY HAPPY THEATERにて無料で視聴可能です。

配信期間:2025/9/4~2025/12/25
濃密な短編映画
1回観ただけじゃ咀嚼できなかった作品を気軽に再視聴できるのが短編映画のいいところですね。
本作は演技も非常に良く、泣ける短編映画でした。
基本情報
Good Boy
自慢の息子
2023年 16分
https://x.com/ayachimaru96/status/1963350006318145878
キャッチコピー(英語)『SOME DAYS ARE WEIRDER THAN OTHERS』
製作国 : イギリス
ジャンル:ドラマ / コメディ
あらすじ
銀行強盗を企んでいた主人公のDannyだが、何かと強引な母とかかりつけ医の登場でその計画はおじゃんになった。母と死んだ鳩をバンに同乗させたDannyは迫り来る絶望感に苛まれる。さらなる人物の登場でDannyの1日はどんどんと混乱していくが、どうやら全ては見かけ通りでは無いようだ。
※参照元:Filmarks
🍿無料で視聴可能・短編映画🍿#自慢の息子 2023年16分
— あやちまる@怒りの映画垢 (@ayachimaru96) September 3, 2025
ビジュアルボイス様のご招待で先行視聴。
マザコン映画かと思ったら
めちゃくちゃ悲しい別れの話だった。
泣ける良作短編映画。
本日9月4日より #HoppyHappyTheater で配信中。https://t.co/dtzLSI1JeE pic.twitter.com/zsKcs0EEk3
スタッフ
監督 : トム・スチュアート
脚本 : トム・スチュアート
製作 : ケイ・ロクスリー/マックス・マーロウ/エレットラ・ピッツィ/トム・スチュアート
音楽 : ジョー・ウィルソン
配給 : ゴールドクレストフィルムズ
キャスト
ベン・ウィショー:ダニー
マリオン・ベイリー:ジャッキー
ディノ・フェッチャー:レオン
ポール・チャヒディ:医師
ジョセリン・ジー・エシエン:看護師
マーク・モネロ:葬儀屋
ウェンディ・ノッティンガム:牧師役
ベトリス・ジョーンズ:外科医役
トミー・ベルショー:棺担ぎ
エフライム・サンプソン:棺担ぎ
ポスター/パッケージ
おせっかい情報
見る際の注意
特になし。
こんな人におすすめ
母親と息子の話に感情移入しやすい。
この作品が好きな人が好きそうな映画
- –
※完全な偏見です。
⚠️ネタバレ有レビュー⚠️
幽霊?あ、違う
最初、ママンの幽霊がヘリコプターママンと化して息子に付き纏っているのかと思ったら、これ息子の妄想ですね!?
医師、ナース、葬式の人たちなど、
母の死に関連した人たちのことが頭から離れないのでしょうか。
全てを失ってヤケクソになっている
かなりお金がなく、母親との思い出がたくさん詰まった家すら売り出されている状況でした。
でもボロボロ
強盗をするには顔も隠さず、銃も大きすぎるし、無防備すぎますね。
自暴自棄とはまさにこのことですね。
間違って鳥を売っちゃった
『その銃、壊れてるわよ』って言われて、『壊れてない!』って言って、
鳥打っちゃいましたね。
その鳥の遺体を大切に扱っていました。
死に対して過敏になっている感じですかね?
全てを肯定してくれる母親
強盗に行く時も何もかも肯定してくれる母親でした。
このロクでもない自分を常に肯定してくれる心理的安全な場所が無くなってしまい、自分を保てなくなってしまっている印象でした。
パンを全部食う
母親にパンを買ってきてくれと言われ、金が足りなかったものの、優しい店員さんが彼に商品を恵んでくれました。
それをお母さんに残さないように無理して食べ切ろうとしていましたね。
車に戻っても渡す相手がいないからでしょうか。
てかタダでもらったものをその人の目の前で吐き出すってやばすぎる。
あの人はただの親切な人?
あの食事に誘ってくれた店員さんはただのいい人なのでしょうか?
それともゲイだったのでしょうか?
それか母親が亡くなったことを知っていて慰めようとしているのでしょうか?
読み取れない表情をしていました。
鳥を川に流す
鳥を川に流してお母さんの毛皮のコートを着るって
お母さん死んでる?
鳥の死を受け入れて自分の中から手放すことがリハビリになっているように見えていました。
そして鳥を包んでいた母親のコートを着ていましたね。
人は誰かを失った時にその人になろうとする?
母親を失ったことを受け入れることができず、母親のコートを着て存在を感じようとしているように見えました。
これは同じ俳優が主演しているリモノフにもあった描写ですね。
ピンクの風船
最初はちゃんと浮いていましたが、この時点ではだいぶ下の方に沈んでいました。
あれが最後に残った彼の中の母親の存在なのでしょうか。
あれを手放したら、ようやっと母親の死を受け入れられるのに、手放すことができなさそうな寂しそうな後ろ姿でした。
そして今、風船を手放しても空に飛んでいってくれなさそう。
お母さん役の表情が良い
まさに自慢の息子を見つめる優しい母の瞳をしていましたね。
母親は自分の死は受け入れられているけど、息子の心の整理がつくまでそばにいてあげたいといった感じでしょうか。
息子はまるで少年のような表情でお母さんを見つめていましたね。
寂しいね。
まだ受け入れられないね。
たぶん、理想のお母さん
息子が心細そうにしている時に『自慢の息子よ』と言ってあげるあたり、このお母さん、本当に優しいお母さんだったんだろうなというのが伝わりました。
子供に必要なことを言ってあげるの優秀ですね。
音楽がいい
本作の不思議な世界観にマッチしていて非常に良かったです。
余談
おい、リモノフなにやってんだよ。
なんか似てんなと思ったらまさかのリモノフでも主演を勤めていた
ベン・ウィショーでした。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC
本作は非常にハートフルで心優しく切ない物語でしたが、
リモノフは人間の温かみなんてほとんど感じないトチ狂った男を演じていました。
いい俳優だな、おい。
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