ランボー (1982年) 97分【ネタバレ・考察】この映画で泣くとは思っていなかった。バカアクションの面を被った社会派作品。

ランボー

ネタバレ無し感想

爆発ガンアクションのイメージが強かったのでかなり斜に構えて鑑賞しました。 ”どうせ屈強な男が暴れるだけの中身のないアクション映画なんでしょう?”と。
私には合わない映画かと思っていました。

表向きはシルベスタスタローンが無双するご都合主義上等のアクション映画です。
しかし、当時のアメリカの社会問題がしっかり描かれていました。
それを知っていたらもっと早く観たのに。

食わず嫌いせずにとりあえず目についたものを観るタイプでよかった。
名作だった。今後も雑食続けよう。

基本情報

First Blood
ランボー
1982年 97分

ランボー

https://www.cinedump.com/reviews/2022/10/21/first-blood-1982

制作国 : アメリカ
日本公開 : 1982年12月18日
アメリカ:1982年10月22日
製作費 : $15,000,000
興行収入 : アメリカ:$47,212,904
世界:$125,212,904
日本(配給収入):12億円
レイティング : R-15
ジャンル:アクション

あらすじ

ベトナムでグリーン・ベレーとして活躍したランボー。ある日、ベトナム時代の戦友を訪ねたが、戦争の後遺症ですでに死んでいた。近くの街に立ち寄ったランボーは、警察署長・ティーズルたちにばかにされて陵辱され、ついに耐え切れずに逆襲に出る。

※参照元:U-NEXT


英語版 予告編

スタッフ

監督 : テッド・コッチェフ
脚本 : マイケル・コゾル/ウィリアム・サックハイム/シルヴェスター・スタローン
原作 : ディヴィッド・マレル『一人だけの軍隊』
製作 : バズ・フェイシャンズ
製作総指揮 : マリオ・カサール/アンドリュー・G・ヴァイナ
音楽 : ジェリー・ゴールドスミス
配給 : アメリカ:オライオン・ピクチャーズ
日本:東宝東和

キャスト

ジョン・ランボー:シルヴェスター・スタローン
サミュエル・トラウトマン大佐:リチャード・クレンナ
ティーズル保安官:ブライアン・デネヒー
カーン州警察長:ビル・マッキニー
ガルト:ジャック・スターレット
バルフォード:マイケル・タルボット
ウォード:クリス・マルケイ
オーヴァル:ジョン・マクリアム
レスター:アルフ・ハンフリーズ
ミッチ:デヴィッド・カルーソ
シングルトン:デヴィッド・L・クローリー
プレストン:ドン・マッケイ
クリント・モーガン中尉:パトリック・スタック
ヘリパイロット:チャールズ・A・タンブロ
州兵ブルース:ブルース・グリーンウッド

おせっかい情報

見る際の注意

リアル痛いグロなシーンあります。

こんな人におすすめ

迫力のあるアクションシーンを見たい。
バカアクション、爆発映画映画が好き。

この作品が好きな人が好きそうな映画

  • トロピックサンダー

※完全な偏見です。


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⚠️ネタバレ有レビュー⚠️

美しいシルベスタスタローン

ランボー

https://www.movienco.co.uk/films/first-blood/

まずは若き日のシルベスタスタローンの美しい顔と肉体美を褒めずにいられません。
最も輝いていたであろう時期のシルベスタスタローンのアクションを堪能できます。
最高ですね。

彫刻のように整った顔に屈強でデカイ身体、一度見たら忘れられない存在感です。

オブラート映画

オブラートとは苦い薬を飲ませる時に包む紙です。

本作はシルベスタスタローンのアクション映画と思ってみたら、
政府がいかに横暴であるのか、そして戦争がいかに人を壊すのかというとっても悲しいラストに帰着します。

暴力万歳はあくまでのフィクションの中に留めておこうと、暴力映画で言うところが戦略家ですね。
ターゲットにしっかりリーチさせている感じがします。

とんでもないバランス感覚

社会派なテーマとアクション映画としての楽しさを完全に両立させています。
この作品のバランス感覚は凄い。
バカじゃないアクション映画ってあるんですね。

中身のないアクション映画なのかなと思ってたので、予想に反してかなり面白かったです。
初めて心に残ったアクション映画だったかもしれない。
これは確かに名作だわ。

自国への不信感

ランボー

https://offscreen.com/view/first-blood-ted-kotcheff-1982

本作は警察が徹底的に非人道でマヌケに描かれています。
正直、序盤の警察の横暴さには、リアリティがなさすぎてただのご都合展開のように思えていましたが、エンディングを見た後は理解できました。

当時のアメリカ国民のアメリカ政府への不信感を投影させているのですね。
ベトナム戦争でベトナムにやられまくっていたうえ、アメリカ政府があまりに非人道的であったために、アメリカ国民が政府への不信感を最も抱いていた時代です。
ベトナム戦争の歴史と当時の世論を知っていればもっといろいろ深く理解できたかもしれません。

馬鹿馬鹿しい展開

あんな無抵抗のならず者に馬鹿げた因縁を付けて捕まえるのもおかしいし、あんな奴1人捕まえるために森を包囲するのも、ロケランぶっ放すのも馬鹿げてるとしか思えない。

てかランボーって、身を守ってただけよね。
って考えると、またあの大袈裟なアクションシーンがバカバカしくて面白いです。

トーンがそんなにポップじゃないので錯覚してましたが、冷静に考えるとコメディ要素ありました。
アメリカ政府がいかに理不尽で暴力的で馬鹿げているのかと言うことですね。

唐突に感情を揺さぶられた

ずっと無口だったランボーが、説得しに来た上官に独白するシーンを観れただけで価値あったなと思いました。

ランボーが如何に強いかを散々観ていたので、ラストの子供のように泣く姿はかなりショッキングでした。
それまでのアクションシーンがお膳立てしてくれてます。
屈強な体に反して、ランボーの心はボロボロです。

『戦争はまだ続いている』

ゴジラ-1.0のでも出てきたセリフですね。

ランボーが無敵

ランボーが強ければ強いほど、どれほどの戦闘を乗り越えてきたのかが伝わります。
これが切ない。
この人はどれだけ1人で戦い続けてきたんだと。

国のために戦って、ずっと死の恐怖に晒されて、帰国したら仕事がない上、アメリカ国内では反戦デモが行われていて、帰還兵も後ろ指刺される、、、。
ただでさえ戦争神経症を抱えて辛い思いをしているのに、、、。
なんて残酷な境遇なんですか。

最後はランボーと一緒に泣きました。

ランボーから受け取ったメッセージ

まずは相手に理解を示し、知り、対話をもって解決しようよ、というメッセージを受け取りました。

これは名作と言われる理由がわかる映画でした。

参考情報

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