ネタバレ無し感想
これ最初から三部作にするつもりだった?
英題の副題が
第1作目:ファースト・シークエンス
第2作目:フル・シークエンス
第3作目:ファイナル・シークエンス
って1作品目から副題がついているんですよね。
もしかして最初から三部作、作れたら作るつもりだった?
ムカデ人間2を乗り越えた猛者の皆さんなら、この3作品目は余裕でしょう。
ムカデ人間1と2を観ずに本作を観る人はいないと思うのですが、前作を見ていないならずっと意味がわからないと思います。
ムカデ人間1は普通のホラースリラーとして楽しめます。
ムカデ人間2はマジでしんどいので観なくてもいいかもしれません。
ムカデ人間3はまだコメディタッチなので全体的に軽いです。
グロはしっかりやってくれています。
スピンオフの大団円という感じです。
私の予想ですが、
ムカデ人間1は王道のB級スリラーホラー
ムカデ人間2はグロに全振りしたガチホラー
ムカデ人間3はコメディを目指したんだと思います。
それぞれかなり色が違いました。
悪趣味パワーに飲み込まれてそんなに笑えませんが。
てかこの描き分けとかできるんなら他の映画も撮ってくれよ。
この監督、うんこ映画以外撮る気ないじゃん。
基本情報
The Human Centipede 3 (Final Sequence)
ムカデ人間3
2015年 102分

https://variety.com/2015/film/reviews/film-review-the-human-centipede-iii-final-sequence-1201501242/
キャッチコピー『ぜ・ん・ぶ・つ・な・げ・ま・し・た』
キャッチコピー(英語)『TERRIFIC. MAD. OVER-THE-TOP. HYSTERICAL.』
制作国 : オランダ/イギリス
日本公開 : 2015年8月22日
アメリカ:2015年5月22日
興行収入 : $16,184
レイティング : R18+
ジャンル:ホラー / バイオレンス / コメディ / ボディーホラー
あらすじ
アメリカ某所にある巨大監獄、ジョージ・ブッシュ刑務所の所長・ビルは、州知事から刑務所での暴動の多さやコストの高さを指摘され、解雇をチラつかされる。状況を改善するべく、ビルと助手は映画「ムカデ人間」を真似て500人の囚人を繋げようと考える…。
※参照元:U -NEXT
予告編
日本版 予告編
日本版の予告編ふざけすぎだろ。
“世界が泣いた感動の三部作”じゃねーよ。
予告編には不覚にも笑ってしまった。
なんでムカデ人間のマーケティング担当が優秀なんだよ。
英語版 予告編
スタッフ
監督 : トム・シックス
脚本 : トム・シックス
製作 : トム・シックス/イローナ・シックス
音楽 : ジェームズ・エドワード・バーカー
配給 : 日本:トランスフォーマー
キャスト
ビル・ボス所長:ディーター・ラーザー
ドワイト・バトラー:ローレンス・R・ハーヴェイ
受刑者178:タイニー・リスター・Jr.
受刑者297:ロバート・ラサード
受刑者346:ジェイ・タヴァレ
ヒューズ州知事:エリック・ロバーツ
デイジー:ブリー・オルソン
ジョーンズ医師:クレイトン・ローナー
トム・シックス:本人
受刑者333:北村昭博
受刑者109:カルロス・ラミレス
看守:ノア・スタッグス
おせっかい情報
見る際の注意
かなりグロです。
ムカデ人間1よりはグロいです。
ムカデ人間2よりはグロくないです。
こんな人におすすめ
とにかくやばい話が観たい。
ダイエット中。
この作品が好きな人が好きそうな映画
正直わからない。
※完全な偏見です。
⚠️ネタバレ有レビュー⚠️
私とムカデ人間の戦い
ムカデ人間1はB級ホラーとして面白く観れたのですが、
ムカデ人間2がやば過ぎたので本作の視聴を見送ってました。
でもね、ムカデ人間2をね、休憩を挟みながら、しんどい思いして頑張って観たんだから、
ムカデ人間3も観ないとと思って重い腰を上げました。修行です。
1年ぶりの挑戦です。
今回は2日に分けて見終えました。
ファンサ!
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https://ew.com/article/2015/05/21/human-centipede-3-tom-six-interview/
え!1のドクター役と2の障害者役やってた人じゃない!?
なんだろう、別の映画ならテンション上がるんだけど本作に関しては別に嬉しくない!
状況を整理させてくれ①
・所長
知能指数が低い。論理的思考が全くできない。酷く感情的でヒステリック。感情のコントロールができない。ずっと情緒不安定。ED。
まるで独裁者。プライドが異様に高く、極端にサディスティック。自己中。手柄は俺のもの、失敗は経理のせい。
なぜかみんな、ガリガリのコイツに反旗を翻せない。
・経理
こいつも狂ってる。ムカデ人間に感化。
経費削減のために囚人たちをムカデ人間にすることを序盤から提案し続ける。
それ以外に加害性はない。所長に逆らえない。
・秘書
本作、唯一の女。紅一点。
所長からのセクハラを一手に引き受けている。
一昔前のバカなブロンド女というステレオタイプを体現している。
・医師
まさかの無免許。無免許で採用してもらっているし、すでに複数の囚人を治療してしまっているということで、所長に弱みを握られており言いなり。
みた感じ、この刑務所唯一の医者。
状況を整理させてくれ②
ゴッサムレベルで犯罪が起きまくってる街の、
パンパンに囚人が入った刑務所の所長が、
囚人を虐待しまくっており、
そのせいで囚人の医療費がヤバいことになっている。
医療費、食費、経費削減のために囚人をみんなをattachedすればいいじゃん。ということですよね。
どういうことなんですかね。
所長は、これを実現させることができれば大統領になれると思っています。
もう意味がわからな過ぎるんだよ
ある意味凄いのが、ここまで現実に存在しない世界観を作り上げて、勢いと下劣ネタだけで最後まで乗り切ったところ。
本作のトーンが常人のトーンに戻る瞬間は、囚人たちがムカデ人間の過去2作品を観て
映画に対して批判的な態度をとるところだけ。
本作唯一の癒しのシーン。
悪趣味界のコメディ
この映画、終盤になるまでムカデ人間に着手しません。
ずっと何を見せられているんだろうと思いながら見てました。
ドタバタ・コメディのつもりで撮ってますよね。
度を超えた悪趣味なんで全然、笑えません。
ずっと悪趣味のスリップダメージを受けているのでHPが持ちません。
たまに大ダメージも与えてくるので全く笑えません。
確固たる実力を誇示するトム・シックス
前述したように、映画内でムカデ人間の実現に着手するのは終盤です。
前半はなんだったのかというと、特に内容はありません。
“俺はムカデ人間という飛び道具がなくったって、人を不快にさせられるんだぜ”
と言わんばかりに悪趣味で不愉快な内容が続きます。
そっちの方向での実力はアピールしなくていいって。
最小限の小道具とセリフでここまで不快な映像を作り出せるのは凄すぎる。
もう負けたよ!本物の才能だよ!
トム・シックスのギャグセン

https://bloody-disgusting.com/interviews/3345743/interview-tom-six-builds-lore-human-centipede-exclusive/
カマトトぶりやがって!このクソ野郎!
本作では、監督のトム・シックスが本人役として登場します。
そしてムカデ人間の制作に協力するかわりに、ムカデ人間の手術を見せてくれと条件を提示します。
そんで実際に手術を見たら映画内で吐いていました。
お前が吐いてんじゃねえ!
“あくまでもムカデ人間はビジネス的にヒットすると思ったから作っただけで、自分はキモいと思ってますよ〜。だからつい吐いちゃいました〜”
っていう体裁をとるな!ぶち殺すぞ!お前が誰よりも頭ん中がとち狂ってんのは周知の事実なんだよ!
証拠全部揃ってるのに否認され続ける刑事ってこんな気持ちなのかな。
あたしは逃がさないぞ!お前のコントに最後まで乗ってやる!
こっちが本物のゾンビ・マンコだ!このアナル野郎!
もうわかったって
また言ってるよ。医学的に100%可能だって。
めっちゃ真面目に落ち着いたトーンで言いやがるよ。
はいはい、可能なのね。
もういいよ。
音のインパクトが強過ぎて字幕が入ってこない
“death rape would be your destiny”ってクソみたいな言葉初めて聞きました。
death rapeってなんだよ。
字幕でなんか翻訳されていた気がするけど内容が入ってこないのよ。
あと”zombie cant”ってなんだよ。
ゾンビ・マンコって悪口なのかもわからねぇよ。
〇〇を汚すな!って感覚になったことないし、
私は日本人のネイティブ日本語話者なのですが、
“英語を汚すな”と思ってしまいました。
それくらい酷い汚い言葉のオンパレードです。
初めて聞いた複数形
干しクリトリス食ってんのやばいって。
アフリカのやばい文化からインスピレーション受けて変なスナック作ってんじゃねーよ。
“clitorises”ってクリトリスの複数形初めて聞きました、、、。
そうか、複数あるんだ、、、。
ファーーーーーーーックって本来は笑えるシーンのはずなんだけど、クリトリス一気食いが気持ち悪過ぎて笑えなかった。
1発1発のダメージが強すぎる。
感じたことないタイプの不快感
本作はほぼほぼ所長が喚き散らかすZombie Cant Comedyです。
ムカデ人間を出さなくても、ここまで下品で下劣で悪趣味な映像と台詞を作りだせるのって、ある種の天才だと思います。
他の映画でも、突拍子もないエロネタ、グロネタで笑える映画はたくさん見てきました。
今までの作品はなんとなく、ある一定の倫理観の基準は超えてこなかったと思うのです。
それを超え続けてくるのが本作です。
監督はまごうことなく狂っています。
人って自分の許容値を超えた発想ができないと思うんですよ。
自分の能力値以上の作品は作れないと思うんですね。
常人には発想すらできないシーンとセリフのオンパレード。
そういう意味では興味深いというか、刺激はかなり強いです。
他の映画でも、突拍子もなく悪趣味なシーンが出てきたりすることはありますが、奇をてらっている感じがするんです。
見せ場として登場することが多いからです。
しかし、本作は全体を通して狂い続けています。
見せ場だけでなく他のシーンも弛みなくずっと気持ち悪いです。
ずっと同じテンションが維持されています。
どこから食べても具材に到達するクリームパンみたいです。
つまり、トム・シックスは、かなりヤバい性癖であり、倫理観がバグっているとしか思えません。
しかし、前科者というわけでもなければ、しっかりと映画を完成させる頭脳も持ち合わせているので、サイコパス的な人なのかなと想像してしまいます。
脳の問題

https://www.jonathanbaz.com/2015/06/the-human-centipede-3-final-sequence.html
この所長のキレ方って脳に問題があるレベルだよね。
チャールズ・ホイットマンと同じように脳の検査した方が良さそう。
ずっと支離滅裂でロジックがまるでないんだよ。
差別ビンゴ全空き
全ての差別をやらないといけない縛りでもあったんですか?
映画内で全人種を差別するために恐らく監督の意に反してある種のポリコレ映画にはなっています。
黒人女性とアジア人を出したらコンプリートできるんじゃないか。
サウスパークを限界まで抽出したらこの作品が残ると思います。
暴力描写
なんであんなガリガリの所長がガチムチ黒人の腕を折れるんだよ、、、。
配給会社さん(?)ありがとう。
キンタマカットのシーン、
モザイクがあって救われました。
death rapeって腎臓レイプなんだ、、、。
なんであいつはフェラしてんだよ、、、。
最悪の夢見てんじゃん、、、。、
なんで睾丸ナイフで切り落としたあと、血を顔に塗りたくるんだよ、、、。
あとなんで食うんだよ、、、。
殺してすぐ蘇生して何回でも殺してやるってやばすぎるだろ、、、。
意味がわからないんだよ、、、。
あの医者医療免許ないのかよ、、、。
Tom Sex?
あの秘書、案内する時、”Tom Sex”って言ってたよね?
ドワイトが直後に挨拶で”Tom Six”って言ったので発音の違いを確信しました。
しょーもねぇ。
みんな感覚バグってるって
クソ食う囚人を射殺したのを目撃した時、
部外者であるトム・シックスのリアクションが
“hey man, it’s so wrong”だけなのおかしいだろ。
ツッコミが軽過ぎるって。
ツッコミがいないのよ。
一応、所長以外はまともな価値観を持っているっぽいんだけど、全員弱過ぎるのよ。
モザイクに
多分本国ではモザイクがないんだろうな、、、。
縫合シーン、マジでモザイクがあって助かりました。
なんでTom Sixが吐いてんだよ。
一応俺はまともな倫理観を持ってますアピールはいらねぇんだよ。卑怯だぞ。
お前が1番頭おかしいはずだろ。
繋げるってattachedなんだ。
connectedかと思った。
知事もなんで受け入れるんだよ、、、。
この映画に出てくる登場人物の倫理観のIQ5以下なのに悪趣味IQが120です。
これで俺も大統領だってもう意味がわからな過ぎるんだよ。
逃げられると思うなよ
本作ではムカデにとどまらず、芋虫も作ります。
死刑囚や終身刑は四肢切断して繋げています。
トム・シックス、お前、四肢切断してつなげた”芋虫”シーン、一瞬だったからって許されると思うなよ。
俳優さんが心配になる(再)
この所長の俳優さん、全てを捨ててるよね、、、。
俳優さんたちの人生は大丈夫なのかしら、、、。
心配になるレベルの本当に酷い脚本です、、、。
それをまっすぐにやり切った彼にはもっと他の作品にも出ていただきたい。
やっぱり一生懸命やり切った人をみると、他の作品も観たくなりますね。
常人が発想できる範疇を超えている台詞や展開なので、監督の精神状態も気になる、、、。
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